倍率計算ツールとは?
この計算ツールは、レンズや曲面鏡がつくる「横倍率(線倍率)」を求めます。倍率(M)は、像が物体に比べてどれだけ大きく/小さく写るか、そして像が正立か倒立かを示す値です。幾何光学の基本概念であり、カメラ・望遠鏡・顕微鏡・眼鏡の設計から、高校・大学の物理の学習まで幅広く使われています。
使い方
まず物体距離(\(d_o\))=物体からレンズまたは鏡までの距離と、像距離(\(d_i\))=像からレンズまたは鏡までの距離を入力します。符号の取り方は一貫させてください。一般的な符号規約では、実像のときは \(d_i\) を正、虚像のときは \(d_i\) を負とします。入力すると、倍率 \(M\)、その絶対値(大きさ)、像の向き、そして像が拡大か縮小かが表示されます。
公式の解説
基本となる式は $$M = -\frac{d_i}{d_o} = \frac{h_i}{h_o}$$ です。マイナス符号は像の向きを表します。\(M\) が負なら像は倒立(実像でよく見られる)、\(M\) が正なら像は正立(虚像でよく見られる)です。絶対値 \(|M|\) は像の大きさの倍率を示し、\(|M| > 1\) なら拡大、\(|M| < 1\) なら縮小、\(|M| = 1\) なら物体と同じ大きさであることを意味します。
計算例
たとえば、凸レンズ(収束レンズ)の20 cm 手前に物体を置き、60 cm の位置に実像ができたとします。このとき $$M = -\frac{d_i}{d_o} = -\frac{60}{20} = -3$$ となります。絶対値は 3 なので像は物体の3倍の大きさ、マイナス符号から像は倒立とわかります。つまり「実像・拡大・倒立」の像です。
よくある質問
倍率がマイナスになるのはどういう意味ですか? マイナスの値は、像が物体に対して倒立(上下が逆さま)であることを示します。これは実像に特有の性質です。
倍率が0〜1のときは? 像は正立ですが物体より小さく、縮小された虚像になります。凸面鏡(発散鏡)で見られる像が典型例です。
鏡とレンズの両方に使えますか? はい。\(M = -\frac{d_i}{d_o}\) の関係は、符号規約を一貫して守れば、薄レンズにも球面鏡にも同じように適用できます。