放物線の弓形とは
放物線の弓形(パラボリックアーチ)とは、放物線とそれを横切る直線(弦)で囲まれた平面図形のことです。頂点を上にして下向きに開いた放物線をイメージしてください。弦は、放物線と直線が交わる2点を結ぶ線になります。この図形は頂点を通る軸に関して左右対称です。アーチ橋、吊り橋のケーブルの形状、パラボラアンテナ(反射鏡)、建築のアーチなど、工学やデザインの場面でくり返し登場します。
この計算機の使い方
入力するのは、長さの単位をそろえた2つの寸法だけです(ミリメートル・センチメートル・メートル・インチ・フィートのいずれでも構いませんが、必ず同じ単位にそろえてください)。
高さ \(a\) ── 弦から放物線の頂点(最も高い点)までの垂直距離。
弦の長さ \(b\) ── 弦上の両端を結ぶ直線距離。
計算結果として、囲まれた面積 \(S\)(入力した長さの単位の2乗)、曲線部分のみの弧長 \(L\)、そして全周長 \(L + b\)(曲線+弦)が表示されます。
公式の解説
面積は、放物線の弓形がそれを囲む長方形のちょうど2/3を占めるという、アルキメデスの有名な定理から導かれます。すなわち $$S = \frac{2}{3}\,a\cdot b$$ です。弧長は放物線の曲線を積分することで求められます。補助値として \(s = \sqrt{b^{2} + 16a^{2}}\) とおくと、$$L = \frac{1}{2}\,s + \frac{b^{2}}{8a}\,\ln\!\left(\frac{4a + s}{b}\right)$$ となります。ここで \(\ln\) は自然対数です。式中の \(4a\) は、両端における放物線の傾きが \(\frac{4a}{b}\) であることを反映しています。
計算例
\(a = 2\)、\(b = 1\) とします。面積は $$S = \frac{2}{3}\cdot 2\cdot 1 = 1.33333$$ 弧長については、$$s = \sqrt{1 + 16\cdot 4} = \sqrt{65} = 8.06226$$ 続いて \(\frac{1}{2}\,s = 4.03113\)、\(\frac{b^{2}}{8a} = \frac{1}{16} = 0.0625\)、\(\frac{4a + s}{b} = 16.06226\) で \(\ln = 2.77636\) となり、第2項は \(0.17352\) になります。したがって $$L = 4.03113 + 0.17352 = 4.20465$$ です。
よくある質問
\(L\) には直線の弦も含まれますか? 含まれません。\(L\) はあくまで放物線の曲線部分のみの長さです。弓形の全周長は \(L + b\) で、こちらも併せて表示されます。
高さがゼロのときはどうなりますか? 弓形はつぶれて1本の直線になります。面積は 0 となり、弧長は弦の長さ \(b\) に一致します。
どの単位を使えばよいですか? 長さの単位なら何でも構いませんが、1つにそろえてください。面積はその単位の2乗、長さはその単位で出力されるため、入力した数値にそのまま公式が適用されます。