RNA濃度計算ツールとは?
このツールは、NanoDropなどの紫外可視分光光度計で測定した260 nmの吸光度(A260)から、RNAサンプルの濃度を推定します。一本鎖RNAの標準的なモル吸光係数に基づく換算を採用しており、A260が1.0のときRNA濃度はおよそ40 ng/µLに相当します。世界中のどの研究室でも共通して使える、汎用的な計算ツールです。
使い方
測定したA260値と、測定前の希釈倍率(希釈せずそのまま測定した場合は1)を入力します。さらに、総RNA収量を求めたい場合は、サンプル量(µL)も入力してください。計算結果として、ng/µL単位の濃度(µg/mLと同値)と、回収されたRNAの総量が表示されます。
計算式の解説
RNA濃度(ng/µL)=
$$\text{RNA濃度} = \text{A260} \times 40 \times \text{希釈倍率} \;\;\text{(ng/}\mu\text{L)}$$この係数40は、光路長1 cmのセルで測定した一本鎖RNAの260 nmにおける吸光特性から経験的に導かれた値です。総収量(µg)=
$$\text{総収量 (}\mu\text{g)} = \frac{\text{濃度 (ng/}\mu\text{L)} \times \text{量 (}\mu\text{L)}}{1000}$$で求められます。
計算例
A260 = 0.25、希釈倍率 = 50、サンプル量 = 100 µLの場合を考えてみましょう。濃度 =
$$0.25 \times 40 \times 50 = 500 \;\text{ng/}\mu\text{L}$$となります。総収量 =
$$\frac{500 \times 100}{1000} = 50 \;\mu\text{g}$$のRNAが得られた計算です。
よくある質問(FAQ)
なぜ50ではなく40なの? 係数50は二本鎖DNAに使われる値です。一本鎖RNAは吸光特性がわずかに異なるため、A260が1単位あたり40 ng/µLという定数が標準的に用いられます。
純度はどう確認する? A260だけでは濃度しか分かりません。純度を評価するには、A260/A280比(純粋なRNAでおよそ2.0)と、夾雑物の有無を示すA260/A230比を確認しましょう。
光路長は関係ある? この係数は標準的な光路長1 cmを前提としています。最新のマイクロボリューム測定機器は、測定値を自動的に1 cm換算に補正します。