この計算ツールでできること
このツールは、有限区間 [a, b] における関数 f(x) の定積分を複合台形則で近似計算します。解析的で周期性のない被積分関数であれば幅広く対応でき、単位・通貨・国に依存しない普遍的な数学なので、結果は世界共通です。関数と下限・上限、そして最大分割数を入力するだけで、分割数を倍々に増やしながら近似値を改善し、収束していく数列を表示します。
使い方
関数は変数 x を使って入力します。演算子 + - * /、べき乗(^ または **)に加え、sin、cos、tan、exp、log(自然対数)、ln、sqrt、abs などの関数、さらに定数 pi と e が利用できます。下限 a と上限 b には任意の実数を指定でき、a > b の場合も符号は自動で処理されます。最大分割数 N は 32 から 2048 までの 2 のべき乗から選びます。表示される答え S は、最大の N における台形則の値です。
計算式の解説
区間 [a, b] を幅 \( h = (b - a) / n \) の n 等分に分けます。台形則は各区間の曲線を直線で近似し、できあがった台形の面積を合計します。
$$ S(n) = \frac{h}{2} \cdot \left[ f(a) + 2\cdot\left(f(a+h) + f(a+2h) + \cdots + f(a+(n-1)h)\right) + f(b) \right] $$両端の値は 1 回、内部の各分点は 2 回重み付けされます。誤差は \( O(h^2) \) のオーダーで小さくなるため、滑らかな関数では n を 2 倍にすると誤差はおよそ 4 分の 1 になります。
計算例
区間 [0, 1] における \( f(x) = 4/(1+x^2) \) を考えます。この厳密値は \( \pi \) です。n = 2、h = 0.5 のとき、\( f(0)=4 \)、\( f(0.5)=3.2 \)、\( f(1)=2 \) なので $$ S = 0.25 \cdot (4 + 2\cdot 3.2 + 2) = 3.1 $$ となります。n = 4 では 3.131176、n = 8 では 3.138988、n = 64 ではおよそ 3.141552 となり、\( \pi = 3.14159265\ldots \) に着実に近づいていきます。
よくある質問
結果が少しずれるのはなぜですか? 台形則はあくまで近似計算です。精度を上げたいときは N を大きくしてください。収束表を見れば、どのくらいの速さで値が落ち着くかがわかります。
周期関数や特異点のある関数も積分できますか? この手法は滑らかで周期性のない被積分関数を前提としています。端点や内部に特異点がある場合、結果が誤っていたり定義できなかったりするため、専用の手法を使ってください。
a と b が等しい場合は? 幅ゼロの区間における積分は 0 であり、計算ツールはその値を直接返します。