定額成長型永久年金とは?
定額成長型永久年金(growing perpetuity)とは、永久に続き、しかも毎期一定の率で増え続けるキャッシュフローの流れを指します。代表例は、配当が毎年一定の割合で増えていく配当株です。本ツールは、この無限に続く成長キャッシュフローの現在価値(PV)を、ゴードン成長モデル(Gordon Growth Model)を使って算出します。
計算式
定額成長型永久年金の現在価値は次の式で表されます。
$$PV = \dfrac{\text{Cash Flow (C)}}{\dfrac{\text{Rate r}}{100} - \dfrac{\text{Growth g}}{100}}$$
ここで \(C\) は1期先(来期)に受け取るキャッシュフロー、\(r\) は割引率(あなたが求める要求利回り)、\(g\) はキャッシュフローの一定成長率です。この式が有限の値に収束するのは \(r > g\) のときだけです。成長率が割引率に等しいか上回ると、価値は無限大(または定義不能)となるため、本ツールではその場合に警告を表示します。
使い方
来期のキャッシュフロー、割引率(%)、想定される成長率(%)を入力してください。ツールはキャッシュフローを2つの率の差(スプレッド)で割り、無限に続くキャッシュフロー全体の現在価値を返します。
計算例
ある企業が来年100ドルの配当を支払い、あなたの要求利回りが8%、そして配当が今後ずっと年3%で成長すると見込まれるとします。このとき $$PV = \frac{100}{0.08 - 0.03} = \frac{100}{0.05} = 2{,}000\text{ドル}$$ となります。これが、その成長する配当の流れに対して今日支払ってよい上限額です。
よくある質問
なぜ \(r\) は \(g\) より大きくなければならないのですか? 成長率が割引率に等しいか上回ると、キャッシュフローが割り引かれるのと同等以上の速さで増え続けるため、現在価値の合計は無限大に発散してしまうからです。
\(C\) は今年のキャッシュフローですか、それとも来年のものですか? \(C\) は今日から1期先のキャッシュフロー(最初の支払い)です。手元にあるのが現在の支払額であれば、まず\((1 + g)\)を掛けてから入力してください。
ゴードン成長モデルとはどう関係していますか? 同じ式です。株式評価で使われる \(P = \dfrac{D_1}{r - g}\) は、まさに配当に適用した定額成長型永久年金の公式そのものです。