改訂外傷スコア(RTS)とは
改訂外傷スコア(Revised Trauma Score:RTS)は、救急医療や外傷トリアージの現場で、損傷の重症度を数値化するために用いられる生理学的スコアリングシステムです。評価には3つのバイタルサインを使用します。すなわち、グラスゴー・コーマ・スケール(GCS)、収縮期血圧(SBP)、呼吸数(RR)の3項目です。各項目を0〜4のコード値に変換したうえで、重み付けして合算します。スコアの範囲は0(最悪・生存困難)から7.8408(最良・正常な生理状態)までです。
この計算ツールの使い方
患者さんのグラスゴー・コーマ・スケール(3〜15)、収縮期血圧(mmHg)、呼吸数(回/分)を入力してください。本ツールは標準的なRTSの基準値に従って各項目を0〜4のコード値に変換し、重み付け合計を自動で算出します。スコアが高いほど予後が良好であることを示します。
計算式の解説
$$\text{RTS} = 0.9368 \cdot c_{\text{GCS}} + 0.7326 \cdot c_{\text{SBP}} + 0.2908 \cdot c_{\text{RR}}$$
コード化の対応表は以下のとおりです。GCS:13〜15→4、9〜12→3、6〜8→2、4〜5→1、3→0/SBP:>89→4、76〜89→3、50〜75→2、1〜49→1、0→0/RR:10〜29→4、>29→3、6〜9→2、1〜5→1、0→0。各係数(重み)は、生存アウトカムに対する各項目の寄与度の違いを反映しています。
計算例
重症外傷の患者さんで、GCS 7、SBP 70 mmHg、RR 35回/分の場合を考えます。GCS 7はコード2、SBP 70はコード2、RR 35はコード3となります。$$\text{RTS} = 0.9368 \times 2 + 0.7326 \times 2 + 0.2908 \times 3 = 1.8736 + 1.4652 + 0.8724 = \mathbf{4.2112}$$。一方、正常な患者さん(GCS 15、SBP 120、RR 18)はすべて4(4+4+4)となり、\(0.9368 \times 4 + 0.7326 \times 4 + 0.2908 \times 4 = 7.8408\)となります。
よくある質問
RTSは高いほうが良いのですか、低いほうが良いのですか? 高いほうが良好です。7.8408が正常な生理状態を、0が最も重篤な状態を表します。
RTSとトリアージRTSの違いは何ですか? トリアージRTS(T-RTS)は3つのコード値を単純に合計(0〜12)したもので、現場での迅速なトリアージに用いられます。これに対し、本ツールで算出する重み付けRTSは、予後予測や研究目的で使用されます。
臨床判断の代わりになりますか? いいえ。RTSはあくまで意思決定を支援するツールであり、総合的な臨床評価と併用すべきものです。臨床判断そのものに代わるものではありません。