往復の平均速度とは?
同じ距離を往復するときに、行きと帰りで異なる一定の速度で進んだ場合、全体の平均速度は2つの速度を単純に足して2で割った値にはなりません。遅い区間ほど時間が長くかかるため、遅い速度の影響が大きくなるからです。正しい値は、2つの速度の調和平均になります。これは純粋な等速度運動の物理であり、世界中どこでも同じように成り立ちます。
使い方
往路の速度(v1)と復路の速度(v2)を同じ単位で入力してください。初期設定は時速キロメートル(km/h)です。計算機は同じ単位で往復の平均速度を返します。あわせて単純平均(相加平均)も表示するので、正しい答えとどれだけ違うかを確認できます。
計算式の解説
片道の距離を \(d\) とします。総距離は \(2d\) です。往路の所要時間は \(d/v_1\)、復路の所要時間は \(d/v_2\) なので、合計時間は \(d(v_1+v_2)/(v_1 \cdot v_2)\) となります。平均速度は総距離を合計時間で割って求めます。
$$v = 2d \div \left[ \frac{d(v_1+v_2)}{v_1 \cdot v_2} \right] = \frac{2 \cdot v_1 \cdot v_2}{v_1+v_2}$$
距離 \(d\) は約分されて消えるため、答えは2つの速度だけで決まります。
計算例
\(v_1 = 12\) km/h、\(v_2 = 20\) km/h の場合:$$v = \frac{2 \times 12 \times 20}{12 + 20} = \frac{480}{32} = 15 \text{ km/h}$$ となります。単純平均で計算すると \((12 + 20) \div 2 = 16\) km/h となり、誤った値になってしまいます。
よくある質問
なぜ \((v_1+v_2)/2\) ではないのですか? 距離が等しいと所要時間は等しくならないからです。遅い速度の区間ほど時間が長くかかるため、その影響が大きく重み付けされます。単純平均(相加平均)が正しくなるのは、各速度で過ごす時間が等しい場合だけです。
片方の速度がとても大きいとどうなりますか? 一方の区間の速度が無限大に近づいても、平均速度は遅いほうの速度の2倍に近づくだけで、それを超えることはありません。たとえば \(v_2 = 20\) のとき、\(v_1\) をどれだけ速くしても、往復の平均速度は 40 km/h を下回ったままです。
速度が0のときはどうなりますか? その区間は永遠に終わらないため、計算式は0を返します。つまり往復を完了できません。また、この計算式は往路と復路の距離が等しいことが前提です。距離が異なる場合は、総距離を合計時間で割って求めてください。