熱膨張とは?
ほとんどの固体は、温められると膨張し、冷やされると収縮します。線膨張とは、金属棒・レール・配管・橋梁のスパンなど、一次元的にとらえられる物体が、温度変化によってどれだけ長さを変えるかを表すものです。この計算ツールでは、元の長さ・線膨張係数・温度差を入力することで、長さの変化(\(\Delta L\))と、その結果としての最終的な長さ(\(L\))を求めます。
使い方
元の長さ \(L_0\)(メートル単位)、材料の線膨張係数 \(\alpha\)(1/℃ 単位)、そして初期温度と最終温度(℃ 単位)を入力します。ツールはまず温度差 \(\Delta T = T_2 - T_1\) を求め、続いて長さの変化と最終的な長さを計算します。代表的な \(\alpha\) の値は、鋼 \(\approx 0.000012\)、アルミニウム \(\approx 0.000023\)、銅 \(\approx 0.000017\)、ガラス \(\approx 0.000009\)(いずれも 1℃ あたり)です。
計算式の解説
基本となる式は次のとおりです。
$$\Delta L = \alpha \cdot L_0 \cdot \Delta T$$ここで \(\alpha\) は 1 度あたりの長さの変化の割合、\(L_0\) は元の長さ、\(\Delta T\) は温度差を表します。最終的な長さは次のシンプルな式で求められます。
$$L = L_0 + \Delta L = L_0\left(1 + \alpha \cdot \Delta T\right)$$\(\Delta T\) が負(冷却)の場合は \(\Delta L\) も負となり、物体が収縮することを意味します。
計算例
長さ 10 m の鋼製レール(\(\alpha = 0.000012\) /℃)が、20 ℃ から 45 ℃ まで温められたとします。\(\Delta T = 25\) ℃。
$$\Delta L = 0.000012 \times 10 \times 25 = 0.003 \text{ m} = 3 \text{ mm}$$最終的な長さは 10.003 m となります。わずかとはいえ確実に生じるこの膨張こそが、レールや橋に伸縮継ぎ目(遊間)が設けられている理由です。
よくある質問
冷却の計算もできますか? はい。最終温度を初期温度より低く入力してください。\(\Delta L\) は負の値(収縮)になります。
どの単位を使えばよいですか? 長さをメートル、\(\alpha\) を 1/℃ で入力すれば、\(\Delta L\) はメートルで得られます。\(\alpha\) が温度の単位と整合していれば、どの長さ単位を使っても問題ありません。
これは線膨張ですか、それとも体膨張ですか? これは線膨張(1次元)です。等方性材料の場合、面積には約 \(2\alpha\)、体積には約 \(3\alpha\) を用います。