楕円弓形の面積計算ツールとは
この汎用的な幾何計算ツールは、x軸方向の半長軸a、y軸方向の半短軸bをもつ楕円を対象とします。中心から測った2つの偏角 θ0、θ1 で楕円上の2点を指定すると、その2点を結ぶ弦と楕円弧で囲まれた弓形の面積 S、弦の直線距離 c、2点間の楕円弧長 L をまとめて求めます。
使い方
半長軸a、半短軸b、開始角 θ0、終了角 θ1 を入力し、角度の単位(度数法/弧度法)を選びます。2つの角度は同じ単位で扱います。ここでの角度は中心から見た偏角(極角)であり、媒介変数(離心角)ではありません。したがって各点は P(θ) = (r(θ)cos θ, r(θ)sin θ) で表され、r(θ) はその方向の中心から楕円までの距離です。
計算式
中心からの距離: r(θ) = sqrt(a^2 b^2 / (b^2 cos^2 θ + a^2 sin^2 θ))。r0 = r(θ0)、r1 = r(θ1) とおくと:
弦の長さ: c = sqrt(r0^2 + r1^2 - 2 r0 r1 cos(θ1 - θ0))(余弦定理)。
弓形の面積: S = F(θ1) - F(θ0) - (r0 r1 / 2) sin(θ1 - θ0)。ここで扇形の原始関数は F(θ) = (a b / 2)[θ - atan(((b - a) sin 2θ)/(b + a + (b - a) cos 2θ))] です。扇形の面積から中心三角形の面積を引くことで弓形の面積が得られます。
弧長: L は楕円弧長で、ds = sqrt(r^2 + (dr/dθ)^2) dθ を θ0 から θ1 まで数値積分(複合シンプソン法、2000分割)して求めます。これは第2種不完全楕円積分と表示桁の精度で一致します。
計算例
a = 3、b = 2、θ0 = 0°、θ1 = 90° の場合: r0 = 3、r1 = 2。弦 c = sqrt(9 + 4 - 0) = sqrt(13) = 3.6055512755。扇形の面積は楕円の1/4 = π*a*b/4 = 1.5π = 4.7123889804、三角形の面積は 3 なので、S = 1.7123889804。1/4楕円の弧長 L = 3.9663598973 となります。
よくある質問
θ は媒介変数の角度ですか? いいえ。中心から測った偏角(極角)であり、r(θ) は中心から曲線までの実際の距離を表します。
a = b のときは? 楕円は円になります: L = a|θ1 - θ0|、S = (a^2/2)(|θ1 - θ0| - sin|θ1 - θ0|)。
なぜ弧長は数値計算なのですか? 楕円弧長には初等関数による閉じた式が存在しないためです。数値積分を用いることで、特殊関数ライブラリを使わずに多桁の精度で再現できます。