この計算ツールでできること
このツールは、二項分布を特徴づける3つの代表的な指標、すなわち平均(期待値)・分散・標準偏差を求めます。二項分布とは、成功確率が一定の独立した試行を決まった回数だけ繰り返したときに、成功が何回起こるかを表す確率分布です。コイン投げ、製品の抜き取り検査、アンケートの「はい/いいえ」の回答など、同じ条件の試行を\(n\)回くり返すあらゆる場面に当てはまります。
使い方
試行回数\(n\)(正の整数)と、1回あたりの成功確率\(p\)(0以上1以下の値)を入力するだけです。入力すると同時に、平均・分散・標準偏差が表示されます。
公式の解説
パラメータ\(n\)と\(p\)をもつ二項分布では、次のようになります。
平均は $$\mu = np$$ で、期待される成功回数を表します。分散は $$\sigma^2 = np(1-p)$$ で、結果がどれだけばらつくかを示します。標準偏差は $$\sigma = \sqrt{np(1-p)}$$ で、分散の平方根です。成功回数と同じ単位で表されるため、ばらつきの大きさを直感的にとらえやすい指標です。
計算例
たとえば公平なコインを10回投げる場合、\(n = 10\)、\(p = 0.5\) となります。平均は $$\mu = 10 \times 0.5 = 5$$ で、表が出る回数の期待値は5回です。分散は $$\sigma^2 = 10 \times 0.5 \times 0.5 = 2.5,$$ 標準偏差は $$\sigma = \sqrt{2.5} \approx 1.5811$$ です。つまり、表はおよそ5回、ばらつきとしておおむね±1.58回程度と見込めます。
よくある質問
pはどの範囲の値をとれますか? 成功確率pは0以上1以下でなければなりません。この範囲を超える値は、自動的に範囲内に収められます。
なぜp = 0.5のとき分散が最大になるのですか? 積 \(p(1-p)\) は\(p = 0.5\)のときに最大となります。そのため不確実さ(ばらつき)も\(p = 0.5\)で最も大きくなり、pが0または1に近づくにつれて小さくなっていきます。
nが大きくないと使えませんか? いいえ。\(\mu = np\) と \(\sigma = \sqrt{np(1-p)}\) の公式は、\(n \geq 1\) であればどんなnでも厳密に成り立ちます。nの大きさが問題になるのは、二項分布を正規分布で近似したい場合だけです。