指数積分Ei(x) 数表計算ツールとは
このツールは、等間隔に並んだxの値に対して指数積分Ei(x)の数表を作成します。開始値・刻み幅・点数を指定すれば、それぞれのxにおけるEi(x)を一括で計算します。指数積分は物理・工学の幅広い分野に登場する特殊関数で、放射輸送、電子ビームシミュレーション、積分の漸近解析などで利用されています。
使い方
xの初期値(最初の行)、各行ごとにxへ加える刻み幅、そして点数(行数)を入力してください。n番目の行のxは \(x_n = \text{開始値} + n \times \text{刻み幅}\)(\(n = 0, 1, \dots, \text{点数}-1\))で求まります。計算結果として(x, Ei(x))のすべての組に加え、最初の行と最後の行の要約が表示されます。刻み幅を0にすると同じ値の列になります。なお、x = 0 ではEiが対数的な特異点を持つため、値は定義されません。
計算式の解説
用いている収束級数は次のとおりです。$$\operatorname{Ei}(x_n) = \gamma + \ln|x_n| + \sum_{k=1}^{\infty} \frac{x_n^{\,k}}{k \cdot k!}$$ここで\(\gamma\)はオイラー・マスケローニ定数 \(0.5772156649\) です。\(\ln|x|\) の絶対値とxの累乗が組み合わさることで、正・負どちらの分枝でも正しくEiの値が得られます。|x|が大きい場合(おおよそ40を超える領域)は級数で桁落ちが生じるため、代わりに漸近展開 \(\operatorname{Ei}(x) \sim (e^x / x) \times \sum n!/x^n\) を使用します。
計算例
x = 1 のとき:\(\ln|1| = 0\)、級数の和はおよそ \(1.3179022\) となるため、$$\operatorname{Ei}(1) = 0.5772157 + 0 + 1.3179022 = 1.8951178$$となり、標準的な数表の値と一致します。同様に \(\operatorname{Ei}(2) = 4.9542344\)、\(\operatorname{Ei}(-1) = -0.2193839\) です。
よくある質問
なぜ x = 0 は定義されないのですか? Ei(x) は原点で対数的な特異点を持ち(\(\ln|x|\) が発散する)ため、値は非数(NaN)として扱われます。
数表の精度はどの程度ですか? 級数展開により、|x|が中程度の範囲ではほぼマシン精度で標準的なEiの値を再現します。大きな引数に対しては漸近展開で補い、安定した結果を保ちます。
Ei と E1 はどう違いますか? 両者は x < 0 のとき \(\operatorname{Ei}(x) = -E_1(-x)\) の関係で結ばれています。本ツールは主値としてのEiを返します。