この計算機でできること
このツールは、\(y = A\cdot x^{B}\) という形のべき乗(累乗)回帰直線を、各データ点(x, y)に度数(重み)fを持たせたデータ群に当てはめます。自然対数空間での度数付き最小二乗回帰を行うことで、べき乗曲線を直線 \(\ln y = \ln A + B\cdot\ln x\) へ変換して計算します。手法は純粋な数学・統計に基づくため、地域や国のルールに依存せず、どこでもそのまま利用できます。
使い方
x値・y値・度数を、それぞれ同じ個数になるようにカンマ区切りの3つのリストで入力します。対数は0や負の数に対して定義されないため、xとyはすべて正の値(0より大きい)でなければならず、度数は0以上である必要があります。表示する有効桁数を指定すると、当てはめられた係数A、指数B、ピアソンの相関係数rが求められます。
計算式の解説
各行について \(X = \ln x\)、\(Y = \ln y\) とおきます。総度数を \(n = \sum f\) とすると、重み付き平均は \(\text{meanLnX} = \sum f\cdot\ln x / n\)、\(\text{meanLnY} = \sum f\cdot\ln y / n\) です。重み付き平方和は $$S_{xx} = \sum f(\ln x)^{2} - n\cdot\text{meanLnX}^{2}$$ $$S_{yy} = \sum f(\ln y)^{2} - n\cdot\text{meanLnY}^{2}$$ $$S_{xy} = \sum f(\ln x)(\ln y) - n\cdot\text{meanLnX}\cdot\text{meanLnY}$$ となります。これより $$B = \frac{S_{xy}}{S_{xx}}, \quad A = \exp(\text{meanLnY} - B\cdot\text{meanLnX}), \quad r = \frac{S_{xy}}{\sqrt{S_{xx}}\cdot\sqrt{S_{yy}}}$$ で求められます。各データ点は、実質的にf回繰り返されたものとして扱われます。
計算例
\(x = [1, 2, 3, 4, 5]\)、\(y = [1, 4, 9, 16, 25]\)(ちょうど \(y = x^{2}\) の関係)で、度数をすべて1とします。計算すると \(S_{xx} \approx 1.615494\)、\(S_{xy} \approx 3.230987\)、\(S_{yy} \approx 6.461972\) となり、 $$B = \frac{3.230987}{1.615494} = 2, \quad A = \exp(0) = 1, \quad r = 1$$ が得られます。結果は \(y = 1\cdot x^{2}\) となり、予想どおり完全に一致します。
よくある質問
相関係数は何を表しますか? \(|r|\)が1に近いほどべき乗関係が強いことを示します。0.4〜0.7で中程度、0.2〜0.4で弱い相関、0.2未満ではほとんど相関がないと判断します。
なぜxとyは正の値でなければならないのですか? この回帰は自然対数を用いており、対数は正の数に対してのみ定義されるため、0以下の値を持つ点は計算から除外されます。
すべてのx値が同じ場合はどうなりますか? このとき \(S_{xx} = 0\) となり指数Bを決定できないため、計算機はエラーを表示します。