この計算ツールでできること
このツールは、1つの実数 x について6種類の逆双曲線関数を一度にまとめて求めます。逆双曲線正弦 sinh⁻¹(x)、逆双曲線余弦 cosh⁻¹(x)、逆双曲線正接 tanh⁻¹(x)、逆双曲線余割 csch⁻¹(x)、逆双曲線正割 sech⁻¹(x)、逆双曲線余接 coth⁻¹(x) の6つです。これらは双曲線関数の逆関数にあたり、微分積分や積分公式集、特殊相対性理論(ラピディティ)、懸垂線(カテナリー)、各種工学計算など、幅広い場面で登場します。
使い方
「変数 x」の欄に任意の実数を入力して計算するだけです。上部のボックスには、つねに定義される逆双曲線正弦の値が表示され、表には6つの関数の結果が高精度で一覧表示されます。x がその関数の実数としての定義域を外れる場合は、誤解を招く数値を出すのではなく「実数値なし」と表示します。
計算に使う公式
すべての逆双曲線関数は、主値(実数の主枝)において自然対数と平方根だけで表せます。
sinh⁻¹(x) = ln(x + √(x²+1))(すべての実数 x で定義)。cosh⁻¹(x) = ln(x + √(x²−1))(x ≥ 1 のとき)。tanh⁻¹(x) = ½·ln((1+x)/(1−x))(|x| < 1 のとき)。逆数系の関数は 1/x を上記の関数に代入して求めます。csch⁻¹(x) = sinh⁻¹(1/x)(x ≠ 0)、sech⁻¹(x) = cosh⁻¹(1/x)(0 < x ≤ 1)、coth⁻¹(x) = tanh⁻¹(1/x)(|x| > 1)。
計算例(x = 2 の場合)
sinh⁻¹(2) = ln(2 + √5) = ln(4.2360679...) ≈ 1.44363548。cosh⁻¹(2) = ln(2 + √3) ≈ 1.31695790。csch⁻¹(2) = sinh⁻¹(0.5) = ln(0.5 + √1.25) ≈ 0.48121183。coth⁻¹(2) = tanh⁻¹(0.5) = ½·ln(3) ≈ 0.54930614。ここで |2| > 1 なので tanh⁻¹(2) は実数値をもたず、また 2 > 1 なので sech⁻¹(2) も実数値をもちません。
よくある質問
なぜ一部の結果が「実数値なし」と表示されるのですか? 各関数には実数として定義される範囲(定義域)があります(たとえば cosh⁻¹ は x ≥ 1 が必要)。その範囲外では真の値が複素数になるため、実数のみを扱うこの計算ツールでは「実数値なし」と表示します。
x = 0 のときはどうなりますか? 逆数系の csch⁻¹ と coth⁻¹ は 1/x を必要とするため、x = 0 ではこれらは定義されません。
これは自然対数による恒等式と同じものですか? はい。この計算ツールは上記の厳密な対数表現を用いており、標準的な asinh/acosh/atanh の組み込み関数と数学的に同一の結果になります。