この計算機でできること
このツールは、第二種変形ベッセル関数 \(K_{\nu}(x)\) の数値表を作成し、グラフを描画します。次数 \(\nu\)(実数)を固定し、\(x\) を一定間隔で変化させると、\(x\) と \(K_{\nu}(x)\) を並べた2列の表と、関数が減衰していく様子を表す折れ線グラフが得られます。純粋な数学計算であり、国や地域による違いはなく、どこでも同じ結果になります。
背景
変形ベッセル関数は、変形ベッセルの微分方程式 $$x^{2}y'' + xy' - (x^{2} + \nu^{2})y = 0$$ の独立な2つの解です。第一種 \(I_{\nu}(x)\) は増大し、第二種 \(K_{\nu}(x)\) は指数関数的に減衰します。\(K_{\nu}(x) = K_{-\nu}(x)\) が成り立つため、次数の符号は結果に影響しません。本計算機は内部で \(|\nu|\) を用います。
使い方
次数 \(\nu\)(任意の実数)、x の初期値、各行ごとに x に加える増分、そして繰り返し回数(x のサンプル点数=表の行数)を入力します。\(i\) 行目の x は \(x = \text{初期値} + i\cdot\text{増分}\) となります。\(K_{\nu}(x)\) は \(x > 0\) でのみ定義され、\(x \to 0^{+}\) で \(+\infty\) に発散するため、x = 0(または負の x)の行は Infinity(無限大)と表示されます。
計算式の解説
本計算機は、積分表示 $$K_{\nu}(x) = \int_{0}^{\infty} e^{-x \cosh t}\,\cosh\!\left(\nu\, t\right)\,dt$$ を、複合シンプソン法による数値積分で評価します。被積分関数が無視できるほど小さくなる点(\(x\cdot\cosh t\) がおよそ 45 を超えるところ)で上限を打ち切ります。この形式は整数次数でも特異点を持たないため、\(I_{\nu}\) を含む閉じた式で生じる 0/0 の問題を回避でき、\(K_{0}\)、\(K_{1}\)、… をそのまま直接計算できます。
計算例
\(\nu = 0\)、初期値 = 0.1、増分 = 0.1、繰り返し回数 = 3 とすると、表は次のようになります。\(x = 0.1 \to 2.427069\)、\(x = 0.2 \to 1.752704\)、\(x = 0.3 \to 1.372460\)。これらは \(K_{0}\) の標準的な数表の値と一致します。
よくある質問
最初の値が \(\infty\) になるのはなぜですか? \(K_{\nu}(0)\) が発散するためです。0.1 のような小さい正の値を初期値に設定してください。
負の次数でも計算できますか? はい。\(K_{\nu}(x) = K_{-\nu}(x)\) が成り立つため、\(-\nu\) の結果は \(\nu\) の結果と同じになります。
x が大きいと値が 0 になるのはなぜですか? \(K_{\nu}(x)\) は \(\sqrt{\pi/2x}\cdot e^{-x}\) のように減衰するため、x が大きくなるとアンダーフローして 0 になります。これは正しい挙動です。