non-HDLコレステロールとは?
non-HDLコレステロールとは、血液中の「悪玉」コレステロールをすべて合わせた値のことです。つまり、善玉である高比重リポタンパク(HDL)を除いた、コレステロールを運ぶすべての粒子を指します。LDL、VLDL、IDL、レムナントリポタンパクをひとつの数値でまとめて捉えられるため、特に中性脂肪が高い方や糖尿病のある方では、LDL単独よりも心血管疾患リスクをよく反映する指標だと考える医師も少なくありません。しかも、空腹時の採血や特別な検査は不要で、通常の脂質検査の結果だけで求められるのが大きな利点です。
なお、この指標や基準値は米国の臨床ガイドラインに基づくものです。日本でも日本動脈硬化学会の「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」でnon-HDLコレステロールが管理目標として用いられていますが、推奨される目標値はリスク区分によって異なります。最終的な判断は必ず主治医に相談してください。
この計算ツールの使い方
検査結果に記載されている総コレステロールとHDLコレステロールを、いずれもmg/dL単位でそのまま入力してください。本ツールは総コレステロールからHDLを差し引き、non-HDL値とおおよそのリスク区分を表示します。表示された結果は、医療従事者とご自身の数値を話し合う際の参考としてご活用ください。あくまで教育目的のものであり、診断に代わるものではありません。
計算式の解説
計算式は驚くほどシンプルです。
$$\text{non-HDL} = \text{総コレステロール} - \text{HDL}$$
総コレステロールは、すべてのリポタンパクに含まれるコレステロールの合計です。HDLは動脈からコレステロールを回収してくれる、いわば防御役の成分です。そこからHDLを取り除けば、残るのはプラーク(血管壁の沈着物)の形成に関わる粒子だけになります。LDLを推定するフリードワルドの式に頼らないため、中性脂肪が高い場合でも正確さが保たれるのが特長です。
計算例
たとえば総コレステロールが200mg/dL、HDLが50mg/dLだとします。この場合、$$\text{non-HDL} = 200 - 50 = 150\,\text{mg/dL}$$ となり、「至適値を超える(要注意)」範囲に入ります。総コレステロールを下げる、あるいはHDLを上げることで、いずれもこの数値を下げられます。
よくある質問
non-HDL値はどのくらいが良いの? 一般的には、多くの成人で130mg/dL未満が望ましいとされています。ただし、個々の目標値は全体的な心血管リスクによって変わります。
空腹時に検査する必要はありますか? いいえ。総コレステロールもHDLも、食事の有無にかかわらず数値が安定しているため、空腹でない状態の採血からでもnon-HDLを計算できます。
LDLとは何が違うの? LDLは粒子の一種にすぎませんが、non-HDLはVLDLやその他のレムナントコレステロールも含むため、動脈硬化リスクをより全体的に把握できます。