インフレにおける「72の法則」とは?
72の法則は、ある数量が2倍になるまでの期間を暗算でざっくり見積もるための便利な計算ルールです。インフレの場合は逆に、お金の購買力が半分にまで目減りするまでの年数を求めるのに使えます。やり方はとても簡単で、72を年間インフレ率(%の数値)で割るだけ。これで、いまのお金が将来「半分の価値」になるまでのおおよその年数がわかります。
この計算機の使い方
想定する年平均インフレ率を%で入力してください(例えば3%なら 3 と入力します)。入力すると同時に、72をその数値で割った結果が表示され、お金の実質的な価値が半減するまでの年数と、それを月数に換算した目安が一目でわかります。
計算式の仕組み
計算式は $$\text{年数} = \frac{72}{r}$$ ここで \(r\) は%で表したインフレ率です。これは指数的な減少の数学的な性質に基づいています。2の自然対数は約0.693で、これを100倍し、現実的な利率に合わせて調整すると、72という「割り算しやすい」きりの良い近似値が得られます。この値は、おおむね2%〜10%の範囲のインフレ率で高い精度を発揮します。
具体例
仮にインフレ率が毎年一定の4%だったとします。72を4で割ると18。$$\frac{72}{4} = 18$$ つまり、タンス預金のまま動かさないお金は、約18年後にはいまの半分の価値しか買えなくなる計算です。インフレ率が6%なら、$$\frac{72}{6} = 12$$ で、わずか12年でそうなってしまいます。
よくある質問
72の法則は正確なの? いいえ、あくまで近似です。厳密な答えは対数を使って計算しますが、72の法則は中程度のインフレ率であれば驚くほど近い値を出してくれます。
賃金の上昇や利息は考慮されている? いいえ。この法則が示すのは、動かさずに置いている「現金」の価値の目減りだけです。もし貯蓄がインフレ率を上回る利息を生んでいれば、購買力はまったく下がらないこともあります。
なぜ70ではなく72なの? 72は2・3・4・6・8・9・12など多くの数で割り切れるため暗算がしやすく、しかもよく見られるインフレ率の付近で精度が高いからです。