せん断弾性係数とは?
せん断弾性係数は「剛性率」とも呼ばれ、記号Gで表されます。せん断荷重を受けたときに、材料が形状の変化にどれだけ抵抗するかを示す値です。Gが大きいほど材料は硬く、ねじったりせん断したりしてもほとんど変形しません。逆にGが小さいと、わずかな力でも簡単にせん断変形します。これは、機械工学・材料科学・構造解析で用いられる基本的な弾性定数の一つです。
この計算ツールの使い方
まず入力方法を選びます。せん断応力とそのときに生じたせん断ひずみを測定済みの場合は、せん断応力とひずみから求めるを選び、\(\tau\)をパスカル(Pa)で、\(\gamma\)を無次元の比として入力します。一方、材料のヤング率とポアソン比がわかっている場合は、ヤング率とポアソン比から求めるを選び、\(E\)(Pa)と\(\nu\)を入力してください。本ツールは、\(G\)をパスカル(Pa)とギガパスカル(GPa)の両方で出力します。
計算式の解説
弾性域(線形範囲)内では、せん断応力はせん断ひずみに比例します。すなわち$$G = \frac{\tau\ \text{(Pa)}}{\gamma}$$です。等方性材料では3つの主要な弾性定数が互いに関連しているため、せん断弾性係数は縦弾性係数(ヤング率)とポアソン比からも導けます。$$G = \frac{E\ \text{(Pa)}}{2\left(1 + \nu\right)}$$この関係式は、理想的な等方性固体に対して厳密に成り立ちます。
計算例
鋼のヤング率は\(E = 200\ \text{GPa}\)、ポアソン比は\(\nu = 0.3\)とします。このとき、$$G = \frac{200\ \text{GPa}}{2 \times 1.3} = \frac{200}{2.6} \approx 76.92\ \text{GPa}$$となります。これは、構造用鋼について一般に公表されているせん断弾性係数(約77 GPa)とよく一致します。
よくある質問
せん断弾性係数の代表的な値は? 鋼 ≈ 79 GPa、アルミニウム ≈ 26 GPa、銅 ≈ 45 GPa、ゴムは数MPa程度です。
せん断弾性係数はヤング率と同じものですか? いいえ、異なります。ヤング率は引張・圧縮に対する抵抗を表すのに対し、せん断弾性係数はせん断による形状のゆがみに対する抵抗を表します。両者はポアソン比を介して関連しています。
どの単位を使えばよいですか? SI単位で統一してください。応力はパスカル(Pa)、ひずみは無次元とすると、\(G\)はパスカル(Pa)で得られます。なお、見やすさのため結果はGPaでも表示されます。