ねじりばね計算ツールとは?
ねじりばね(トーションスプリング)は軸まわりにねじられるとエネルギーを蓄え、たわみ角に比例したトルクを発生します。この計算ツールでは、ばねが1回転(1巻き分の巻き込み)あたりに生み出すトルク、すなわちねじりばね定数を求めます。丸線を用いたヘリカルねじりばねに対応しており、単位を揃えて入力すればどの単位系でも使えます(EをMPa、各寸法をmmで入力すると、ばね定数は「N·mm/回転」で得られます)。
使い方
線材の縦弾性係数E(ピアノ線・鋼ならおよそ207,000 MPa)、線径d、コイル平均径D(外径から線径を引いた値)、有効巻数Naを入力します。すると、1回転あたりのばね定数と、回転角1度あたりに換算したトルクが表示されます。
計算式の解説
ねじりばね定数は次の式で求められます。
$$k = \dfrac{\text{E} \cdot \text{d}^{4}}{10.8 \cdot \text{D} \cdot \text{Na}}$$
線径dは4乗で効いてくるため、わずかな線径の違いでもばねの剛性は大きく変わります。定数10.8は、理論値の10.2ではなく、巻線同士の摩擦や巻かれた線材の曲率による影響を考慮した経験的な補正値で、より実際に近い値が得られるようになっています。
計算例
鋼線でE = 207,000 MPa、d = 2 mm、D = 20 mm、Na = 5巻の場合:
$$k = \frac{207{,}000 \times 2^{4}}{10.8 \times 20 \times 5} = \frac{207{,}000 \times 16}{1{,}080} = \frac{3{,}312{,}000}{1{,}080} \approx 3{,}066.67\ \text{N}\cdot\text{mm/回転}$$ これを360で割ると、約8.52 N·mm/度となります。
よくある質問
結果の単位は何ですか? EをMPa(N/mm²)、各寸法をmmで入力した場合、ばね定数は「N·mm/回転(1回転あたり)」で得られます。
Eにはどんな値を使えばよいですか? 引張弾性係数(縦弾性係数)を使います。目安として、鋼・ピアノ線で約207,000 MPa、りん青銅で約131,000 MPa、ステンレスで約110,000 MPa程度ですが、合金によって異なります。
なぜ10.2ではなく10.8なのですか? 10.8は、巻線間の摩擦を補正するためにねじりばねで一般的に使われる経験的な定数です。純粋な理論値は10.2に近くなります。