この計算ツールでわかること
このツールは、トレッドミルの設定値を2つの便利な数値に変換します。1つは1マイルあたり何分かで表すランニングペース、もう1つは傾斜を平地に換算したペースです。後者は、坂道(傾斜)で出している運動強度と同じ負荷を平地で出すには、どのくらいの速さで走る必要があるかを示します。計算には米国スポーツ医学会(ACSM)のランニング計算式を用いて酸素摂取量(VO2)を推定し、傾斜走の負荷を平地走とフェアに比較できるようにしています。
※速度や傾斜は米国式の単位(mph/マイル)で扱います。日本で一般的なkm/h・km表示とは異なる点にご注意ください。
使い方
トレッドミルの速度を時速(mph、マイル毎時)で、傾斜を%(パーセント勾配)で入力してください。多くのトレッドミルではこの傾斜の値がそのまま表示されています。計算ツールは、平地でのそのままのペース、推定VO2、そして傾斜走と同じ代謝負荷に相当する平地換算ペースを返します。
計算式の解説
平地ペースは単純に \(60 \div \text{mph}\) で、1マイルあたりの分数になります。運動強度を求める際は、速度を分速メートル(\(1\ \text{mph} = 26.8224\ \text{m/分}\))に、傾斜を小数に変換します。ACSMのランニング計算式で酸素摂取量を求めると $$\dot{V}O_2 = 0.2\,S + 0.9\,S\cdot G + 3.5$$ となります。ここで傾斜をゼロとして速度について解けば、同等の平地速度が得られ、それを再びペースに変換します。
計算例
速度6 mph・傾斜5%の場合:平地ペース $$= 60 \div 6 = 10{:}00\ \text{分/マイル}.$$ $$S = 6 \times 26.8224 = 160.93\ \text{m/分},\quad G = 0.05.$$ $$\dot{V}O_2 = 0.2 \cdot 160.93 + 0.9 \cdot 160.93 \cdot 0.05 + 3.5 = 32.19 + 7.24 + 3.5 = 42.93\ \text{ml/kg/分}.$$ 同等の平地速度 $$= (42.93 - 3.5) \div 0.2 = 197.17\ \text{m/分} = 7.35\ \text{mph}$$ となり、運動強度が同等の平地ペースは約 8:09 分/マイルになります。
よくある質問
なぜ傾斜換算ペースのほうが平地ペースより速くなるのですか? 坂道は負荷が増えるためです。換算後の平地ペースは、同じエネルギー消費に相当する平地での走る速さを示しています。
VO2の値は正確ですか? ACSMモデルによる推定値で、おおむね5 mph以上での定常状態のランニングを前提としています。あくまで目安として扱ってください。
体重は考慮されますか? いいえ。VO2は体重1キログラムあたりで表されるため、体重の影響を受けません。