エジプト分数とは?
エジプト分数とは、正の有理数を互いに異なる単位分数の和として表したものです。単位分数とは、\(1/2\)、\(1/3\)、\(1/7\) のように分子が 1 の分数のことを指します。古代エジプト人は、\(2/3\) を表す特別な記号を除き、すべての分数をこの形で書き表していました。この計算ツールは、入力した真分数を自動的にこの和の形へと変換します。
計算ツールの使い方
真分数(分子が分母より小さい分数)の分子と分母を入力してください。ツールはまず分数を既約分数(これ以上約分できない形)に直し、続いて貪欲法を適用します。そして完全な展開式と、含まれる単位分数の個数を表示します。
計算の仕組み
フィボナッチとシルベスターに由来する貪欲法では、取り出せる最大の単位分数を繰り返し差し引いていきます。余りが \(a/b\) のとき、次の分母は \(d = \lceil b/a \rceil\)(\(b/a\) の切り上げ)で求めます。
$$\frac{\text{Numerator } a}{\text{Denominator } b} = \frac{1}{d_1} + \frac{1}{d_2} + \cdots + \frac{1}{d_k}, \qquad d_i = \left\lceil \frac{b}{a} \right\rceil$$ここから \(1/d\) を引くと、新しい分数 \((a\cdot d - b)/(b\cdot d)\) が得られ、これを約分して再び同じ処理を繰り返します。各ステップで分子が必ず小さくなるため、この計算は必ず終了します。
$$\begin{gathered} \frac{\text{Numerator } a}{\text{Denominator } b} = \frac{1}{d_1} + \frac{1}{d_2} + \cdots + \frac{1}{d_k} \\[1.5em] \text{where}\quad \left\{ \begin{aligned} d_i &= \left\lceil \frac{b}{a} \right\rceil \\ \frac{a}{b} &\to \frac{a\,d_i - b}{b\,d_i} \quad (\text{reduced, then repeat}) \end{aligned} \right. \end{gathered}$$
具体例で確認
\(5/6\) を例に考えてみましょう。\(d = \lceil 6/5 \rceil = 2\) なので、まず \(1/2\) を取り出します。余りは \(5/6 - 1/2 = 2/6 = 1/3\) です。これはすでに単位分数なので、展開は\(1/2 + 1/3\)となり、単位分数 2 個で表せます。検算してみると、\(1/2 + 1/3 = 3/6 + 2/6 = 5/6\) ✓ となり、正しいことが確認できます。
よくある質問
エジプト分数の分解は一通りに決まりますか? いいえ。一つの分数は何通りもの単位分数の和で表せます。貪欲法はそのうちの妥当な一つの表現を導き出すにすぎません。
なぜ分数は互いに異なる必要があるのですか? エジプト分数は定義上、それぞれ異なる分母を用います。だからこそ、単に \(1/b\) を何度も並べるだけではない貪欲法のアプローチが面白くなるのです。
分母がとても大きくなることはありますか? はい。貪欲法では、単純な分数であっても驚くほど大きな分母が現れることがあります。これはこの方法の知られた欠点の一つです。