正規分布計算ツールでできること
正規分布(ガウス分布、いわゆる「ベル型カーブ」とも呼ばれます)は、身長・テストの点数・測定誤差など、自然界や統計上の多くの数値が平均値を中心に左右対称に分布する様子を表します。この計算ツールは、カーブ上の任意の1点について、次の3つの値を一度に求めます。指定したX値における確率密度、その点までの累積確率、そしてZスコアです。必要な入力はわずか3つだけです。
- 平均(μ):分布の中心であり、カーブが最も高くなる位置です。
- 標準偏差(σ):データのばらつきの大きさを表します。必ず0より大きい値を指定してください。
- X値:分布上で評価したい具体的な1点です。
計算に使う数式
確率密度関数(PDF)は次の式で表されます。
f(x) = (1 / (σ√(2π))) · e^(−½((x−μ)/σ)²)
本ツールは、指定したX値でこのPDFを計算するとともに、累積分布関数(CDF)、すなわち −∞ から X までのカーブの下の面積(X以下の値が出現する確率)を求めます。さらにZスコアを次の式で算出します。
- z = (x − μ) / σ — X が平均から標準偏差いくつ分だけ離れているかを示します。
また、μ ± 4σ の範囲でベル型カーブを描画するので、入力したX値がカーブ上のどこに位置するかをひと目で確認できます。
計算例
たとえば、試験の点数が平均(μ)70点、標準偏差(σ)10点の正規分布に従っているとして、X値85点を評価してみましょう。
- Zスコア:(85 − 70) / 10 = 1.5
- PDF f(85):≈ 0.0130 — X=85 におけるカーブの高さです。
- CDF:≈ 0.9332 — 全体の約93.3%が85点以下であることを意味し、85点より高い点数を取った人は約6.7%となります。
つまり、85点はクラスの上位7%に入る点数だとすぐにわかります。
よくある質問
PDFとCDFの違いは何ですか? PDFは、ちょうどある1点における相対的な出現しやすさ(カーブの高さ)を示します。一方CDFは、X以下のすべての値が出現する確率を累積したものです。「○○以下になる確率」などを求めたい場合は、通常CDFを使います。
なぜ標準偏差は0より大きくなければならないのですか? 標準偏差が0だと「まったくばらつきがない」ことを意味し、式の中で0による割り算が発生してしまいます。正規分布は、正のばらつき(広がり)があってはじめて意味を持ちます。
X値より大きい確率はどう求めますか? 1からCDFを引くだけです。先ほどの例では、P(X > 85) = 1 − 0.9332 = 0.0668、つまり約6.7%となります。