斜め漸近線(斜漸近線)とは?
斜め漸近線(斜漸近線)とは、x が正または負の無限大に近づくにつれて、有理関数のグラフが限りなく近づいていく、水平ではない直線のことです。これは分子の次数が分母の次数よりちょうど 1 つだけ大きいときにのみ現れます。この計算ツールでは、もっともよく登場する「2次の分子 ÷ 1次の分母」のケースを扱います。すなわち \(f(x) = \dfrac{a_2 x^2 + a_1 x + a_0}{b_1 x + b_0}\) の形です。
使い方
分子の係数 3 つ(\(a_2\), \(a_1\), \(a_0\))と、分母の係数 2 つ(\(b_1\), \(b_0\))を入力してください。ツールが多項式の割り算(筆算)を行い、斜め漸近線の式を \(y = mx + c\) の形で表示します。あわせて傾きと切片の値も個別に確認できます。余り(剰余項)は x が大きくなるにつれて 0 に近づくため、漸近線を決めるのは商の部分だけです。
計算式のしくみ
\(a_2 x^2 + a_1 x + a_0\) を \(b_1 x + b_0\) で割ると、商 \(mx + c\) に「分母で割った余り」が加わった形になります。最高次の項を比べると、傾きは \(m = \dfrac{a_2}{b_1}\) と求まります。これを元の式に代入して整理すると、切片は \(c = \dfrac{a_1 - m \cdot b_0}{b_1}\) となります。したがって斜め漸近線は次のようになります。
$$y = mx + c$$$$\text{where}\quad \left\{ \begin{aligned} m &= \dfrac{a_2}{b_1} \\ c &= \dfrac{a_1 - m\cdot b_0}{b_1} \end{aligned} \right.$$
計算例
\(f(x) = \dfrac{x^2 + 3x + 2}{x - 1}\) を例に取ります。このとき \(a_2 = 1\)、\(a_1 = 3\)、\(a_0 = 2\)、\(b_1 = 1\)、\(b_0 = -1\) です。傾きは $$m = \frac{1}{1} = 1$$切片は $$c = \frac{3 - 1\times(-1)}{1} = 4$$となります。よって斜め漸近線は \(y = x + 4\) です。(実際に筆算で割り算すると、商が \(x + 4\)、余りが 6 になります。)
よくある質問
斜め漸近線が存在するのはどんなとき? 分子の次数が分母の次数よりちょうど 1 つだけ大きいときに限ります。両者の次数が等しい場合は、代わりに水平漸近線が現れます。
\(b_1\) が 0 のときは? そのときは分母が 1 次式ではなくなるため、この形の斜め漸近線は存在しません。本ツールは \(b_1\) を 0 以外の値にする必要があります。
余りは結果に影響する? いいえ。剰余項は x が無限大に近づくにつれて消えるため、漸近線そのものには影響しません。有限の x の付近で曲線がどう振る舞うかにだけ関わります。