この計算機でできること
この計算機は、直角三角形について周の長さ P(三角形の外周の合計)と面積 A だけが分かっているときに、3辺すべてを復元します。直角をはさむ2辺 a と b、そして斜辺 c を、2つの鋭角とともに返します。解は正確な閉じた形で求められ — 推測や反復計算は不要です — さらに計算機は、その周の長さと面積をもつ直角三角形が本当に存在しうるかどうかをまず確認します。存在しない場合はその旨を知らせ、その周の長さの直角三角形がとりうる最大の面積を示します。
使い方
- 直角三角形の周の長さ P(正の数)を入力します。
- 直角三角形の面積 A(正の数)を入力します。
- 計算を押します。短い方の辺 a、長い方の辺 b、斜辺 c、および2つの鋭角が表示され、さらに各辺が入力した周の長さと面積を再現していることを確認する検算行も表示されます。
単位はそろえて使ってください。周の長さがセンチメートルなら、面積は平方センチメートルで入力し、辺はセンチメートルで返されます。計算機自体は単位に依存しません。
式の説明
2辺 a, b と斜辺 c をもつ直角三角形は、周の長さ・面積・ピタゴラスの定理の3つの条件を同時に満たします。
$$a + b + c = P, \qquad \tfrac{1}{2}\,ab = A, \qquad a^2 + b^2 = c^2$$2辺の和を2乗し、ピタゴラスの定理を用いると次のようになります。
$$(a+b)^2 = a^2 + b^2 + 2ab = c^2 + 4A$$a + b = P − c なので、これを代入して展開すると c² の項が消えます。
$$(P - c)^2 = c^2 + 4A \;\;\Rightarrow\;\; P^2 - 2Pc = 4A \;\;\Rightarrow\;\; c = \frac{P^2 - 4A}{2P}$$2辺の和はただちに得られます。
$$a + b = P - c = \frac{P^2 + 4A}{2P}$$和 a + b と積 ab = 2A が分かれば、ヴィエタの公式により2辺は次の2次方程式の解になります。
$$t^2 - (a+b)\,t + 2A = 0 \quad\Rightarrow\quad a,\,b = \frac{(a+b) \pm \sqrt{(a+b)^2 - 8A} }{2}$$解が存在するのは、斜辺が正で判別式が非負のときだけです。この2つの条件は、面積に対する1つの上限にまとまります。
$$A \le \frac{P^2}{12 + 8\sqrt{2} } \approx 0.0429\,P^2$$等号は直角二等辺三角形(a = b)のときにちょうど成り立ちます。面積がこの上限を超える場合、その周の長さをもつ直角三角形は存在せず、計算機は無意味な数値を返す代わりにその理由を説明します。
計算例
周の長さを P = 30、面積を A = 30 とします。
- 2辺の和:a + b = (P² + 4A) / (2P) = (900 + 120) / 60 = 1020 / 60 = 17。
- 斜辺:c = P − (a + b) = 30 − 17 = 13。
- 判別式:D = (a + b)² − 8A = 289 − 240 = 49 なので √D = 7。
- 2辺:t = (17 ± 7) / 2 より、b = 12、a = 5。
検算:5 + 12 + 13 = 30 は周の長さと一致し、(5 × 12) / 2 = 30 は面積と一致し、5² + 12² = 25 + 144 = 169 = 13² が直角であることを裏づけます。これは有名な 5–12–13 の直角三角形です。
よくある質問
計算機が「そのような直角三角形は存在しない」と表示するのはなぜですか? 周の長さ P を固定すると、直角三角形の面積は P² / (12 + 8√2) ≈ 0.0429 P² を超えることはできません。これは直角二等辺三角形で達成される値です。面積がこの上限を上回ると、周の長さ・面積・ピタゴラスの定理を同時に満たす辺の長さは存在しないため、計算機は三角形が不可能であると報告し、実現可能な最大面積を表示します。
同じ周の長さと面積をもつ異なる三角形が2つ存在することはありますか? いいえ — 直角三角形では解は一意です。2次方程式の2つの解は同じ三角形の2辺であり、入れ替えても a と b のラベルが変わるだけです。計算機は常に短い方の辺を a、長い方の辺を b として表示します。
周の長さと面積は対応する単位でそろえる必要がありますか? はい。周の長さをある長さの単位で、面積を同じ単位の2乗で入力してください — 例えばメートルと平方メートルです。すると3辺はその長さの単位で返されます。