この計算ツールでできること
このツールは、カメラの画角(写し込める角度の範囲)と、指定した被写体距離で実際に写る「撮影範囲」を計算します。レンズの焦点距離、センサー(フィルム)のサイズ、被写体までの距離を入力すると、水平・垂直・対角それぞれの画角に加えて、写る範囲の幅・高さ・対角・面積が求められます。計算の根拠は純粋な光学の幾何学なので、国や地域を問わずどこでも同じように使えます。特定の国に限定されたツールではありません。
使い方
焦点距離をミリメートル(mm)で入力し、センサーフォーマットのプリセットを選びます(または任意のセンサー幅・高さを mm で直接入力します)。続いて被写体距離を入力し、その単位(m・cm・mm・km)を選択してください。プリセットには、35mmフルサイズ(36×24)、APS-C(23.6×15.6)、マイクロフォーサーズ(17.3×13)、1インチ(13.2×8.8)があります。計算結果には、角度で表した写り込む範囲と、その距離でフレームが実際にカバーする現実の長方形の大きさが表示されます。
計算式の解説
薄レンズ/ピンホールモデルで考えると、辺の長さ d・焦点距離 f に対する画角は $$\theta = 2\arctan\!\left(\frac{d}{2f}\right)$$ で求められます。被写体距離 L のとき、相似な三角形の関係から、$$\text{写る範囲の大きさ} = \frac{L \cdot d}{f}$$ となります。センサーの対角長は \(\text{diag} = \sqrt{\text{幅}^2 + \text{高さ}^2}\) です。すべての長さは単位を揃えて計算しています(このツールでは内部的にメートル基準で処理します)。なお、この一般的な写真光学の近似式では、レンズのディストーション(歪曲収差)、入射瞳倍率、フォーカスブリージングは考慮していません。
計算例
フルサイズセンサー(36×24mm)に50mmレンズを付け、被写体距離3mで撮影する場合:水平画角 $$= 2\arctan\!\left(\frac{36}{100}\right) = 39.6°,$$ 垂直画角 \(= 27.0°\)、対角画角 \(= 46.8°\) となります。写る範囲は、幅が $$\frac{3 \times 0.036}{0.050} = 2.16\,\text{m},$$ 高さが $$\frac{3 \times 0.024}{0.050} = 1.44\,\text{m}$$ で、面積は約 \(3.11\,\text{m}^2\) です。
よくある質問(FAQ)
焦点距離が長いほど画角は広くなりますか、狭くなりますか? 狭くなります。焦点距離が長くなるほど画角は小さくなるため、望遠レンズでは同じ距離でも写る範囲が狭くなります。
なぜ画角が3種類あるのですか? 長方形のセンサーには水平の辺、垂直の辺、そして対角があり、それぞれに固有の画角が存在するためです。対角画角が最も大きく、一般に「画角」として表記されるのはこの値であることが多いです。
写る範囲の大きさは正確な値ですか? これは薄レンズモデルによる標準的な見積もりです。実際のレンズには歪曲収差やフォーカスブリージングがあるため、あくまで実用上の目安となる近似値として扱ってください。