薬の半減期計算ツールとは?
薬の半減期(t½)とは、体内にある薬の量が最初の半分にまで減るのにかかる時間のことです。この計算ツールでは「指数関数的減衰」のモデルを使って、服用した薬が一定時間後にどれくらい残っているかを見積もります。これはあくまで一般的な薬物動態(ファーマコキネティクス)の概算モデルで、教育や目安の計算を目的としたものです。医療上のアドバイスではありません。実際には個人の代謝、肝臓・腎臓などの機能、薬の飲み合わせ(相互作用)によって結果は大きく変わります。
使い方
最初の量・用量(mg など、単位は統一されていれば何でもOK)、薬の半減期(時間)、そして経過した時間(時間)を入力します。すると、残っている量、残存・排出された割合、そして経過した半減期の回数が表示されます。
計算式の解説
使っているのはシンプルな指数関数的減衰の式です。
$$A = \text{Dose} \times \left(\frac{1}{2}\right)^{\frac{\text{Time (h)}}{\text{Half-Life (h)}}}$$
指数の部分「\(t \div t\tfrac{1}{2}\)」は、半減期が何回ぶん経過したかを表します。半減期1回ごとに量は半分になるため、1回経過で50%、2回で25%、3回で12.5%……と減っていきます。自然指数を使った同等の式は \(C = C_0 \cdot e^{-0.693 \cdot t \div t\frac{1}{2}}\) で、消失速度定数は \(k = 0.693 \div t\frac{1}{2}\) となります(\(\ln 2 \approx 0.693\) のため)。
計算例
たとえば、半減期4時間の薬を100mg服用し、8時間後にどれくらい残っているかを知りたいとします。経過した半減期の回数は \(8 \div 4 = 2\) 回。残存量は
$$100 \times \left(\frac{1}{2}\right)^2 = 100 \times 0.25 = 25\,\text{mg}$$
です。つまり、75mg(75%)がすでに排出されたことになります。
よくある質問
薬が「なくなる」まで半減期は何回必要? 臨床的には、半減期およそ4〜5回ぶんが経過すると、約94〜97%が排出され、薬は実質的に体内から消失したとみなされます。
繰り返し服用した場合も計算できますか? いいえ。この計算は1回ぶんの服用を対象にしたモデルです。定期的に服用すると薬の濃度は蓄積していき、おおよそ4〜5回ぶんの半減期をかけて「定常状態(スティディーステート)」に近づいていきます。
どんな単位を使えばいい? 量については単位が統一されていれば何でも使えます(mg、µg など)。半減期と経過時間は、どちらも「時間(hours)」でそろえてください。