パレート分布計算ツールとは?
このツールは、パレート分布(タイプⅠ)の各値を求める計算機です。パレート分布は連続型の確率分布で、所得や資産の分布、都市の人口規模、ファイルサイズなど、いわゆる「裾の重い(ヘビーテール)」現象を表すモデルとして広く使われています。点 \(x\)、尺度パラメータ \(x_m\)、形状パラメータ \(\alpha\)(テール指数)を入力すると、確率密度(PDF)、下側(左側)累積確率 \(P(X \le x)\)、上側(右側)累積確率 \(P(X > x)\) の3つを返します。純粋な数学計算ツールであり、特定の国や制度に依存するものではありません。
使い方
パーセンタイル点 \(x\)、尺度パラメータ \(x_m\)(0より大きい値)、形状パラメータ \(\alpha\)(0より大きい値)を入力してください。3つの値が出力されます。下側累積確率と上側累積確率を足すと必ず 1 になるため、計算結果が正しいかどうかの簡単なチェックに使えます。
計算式の解説
パレート分布の定義域は \(x \ge x_m\) です。\(x \ge x_m\) のとき、確率密度は
$$f(x) = \frac{\alpha\;x_m^{\alpha}}{x^{\alpha+1}}$$累積分布関数は
$$F(x) = 1 - \left(\frac{x_m}{x}\right)^{\alpha}$$生存関数(上側確率)は
$$Q(x) = \left(\frac{x_m}{x}\right)^{\alpha}$$となります。\(x\) が \(x_m\) より小さい場合は定義域の外となるため、\(f(x) = 0\)、\(F(x) = 0\)、\(Q(x) = 1\) です。\(\alpha\) が大きいほど裾は軽くなり、大きな値が現れる確率は速く減衰します。
計算例
\(x = 2\)、\(x_m = 1\)、\(\alpha = 1\) とします。2 は 1 以上なので有効な範囲の式を使います。比 \(x_m/x = 0.5\) です。これより
$$f(2) = \frac{1 \cdot 1}{2^2} = 0.25$$$$F(2) = 1 - 0.5 = 0.5$$$$Q(2) = 0.5$$となります。確認すると \(0.5 + 0.5 = 1.0\) で一致します。
よくある質問
形状パラメータ \(\alpha\) は何を表しますか? テール指数(裾の重さを表す指標)です。\(\alpha\) が小さいほど裾が重く(極端に大きな値が出やすい)、\(\alpha\) が大きいほど裾が軽くなります。
なぜ \(x_m\) より小さい範囲では確率密度が 0 なのですか? パレート分布(タイプⅠ)は \(x \ge x_m\) の範囲でのみ定義されているためです。尺度パラメータ \(x_m\) は変数が取りうる最小値を表します。
平均は有限の値を持ちますか? 平均が存在するのは \(\alpha > 1\) のときのみ、分散が存在するのは \(\alpha > 2\) のときのみです。