量子数計算ツールとは?
このツールは、主量子数nを入力するだけで、その電子殻における量子数の許容範囲と収容能力を一瞬で計算します。量子数とは、原子内の電子1個ごとに与えられる「住所」のようなもので、エネルギー準位(n)、副殻の形(l)、軌道の向き(mₗ)、そしてスピンを表します。nが決まれば、量子力学の規則によってlとmₗの取り得る値、さらにその殻に含まれる副殻・軌道・電子の数がすべて一意に定まります。
使い方
主量子数nを整数で入力します(第1殻なら1、第2殻なら2、というように指定します)。すると、最大電子数(\(2\text{n}^{2}\))、方位量子数lの範囲(0から\(\text{n}-1\)まで)、副殻の数(n個)、軌道の数(\(\text{n}^{2}\)個)、そして各副殻ごとの磁気量子数の範囲(−lから+lまで)が表示されます。
計算式の解説
ある殻nについて、方位量子数lは0から\(\text{n}-1\)までの任意の整数を取り、ちょうどn個の副殻(s、p、d、f…)が生じます。それぞれのlに対して、磁気量子数mₗは−lから+lまでの\(2l+1\)個の整数値を取ります。lが0から\(\text{n}-1\)までの範囲で\(2l+1\)を足し合わせると、軌道の総数は\(\text{n}^{2}\)になります。各軌道は2個の電子(スピン±½)を収容できるため、最大電子数は\(2\text{n}^{2}\)となります。
$$\begin{gathered} \text{Orbitals} = \text{n}^{2}, \quad \text{Max Electrons} = 2\,\text{n}^{2} \\[1.5em] \text{where}\quad \left\{ \begin{aligned} \text{Subshells} &= \text{n} \\ \ell_{\max} &= \text{n} - 1 \end{aligned} \right. \end{gathered}$$
具体例で確認
n = 3の場合を考えます。すると l = 0, 1, 2 となり、副殻は3つ(3s、3p、3d)です。軌道の数は \(\text{n}^{2} = 9\) 個(s軌道が1つ、p軌道が3つ、d軌道が5つ)。最大電子数は \(2\text{n}^{2} = 2 \times 9 = 18\) 個です。d副殻ではmₗの値が−2から+2まで広がります。
よくある質問(FAQ)
なぜ最大電子数は2n²なのですか? 殻nには\(\text{n}^{2}\)個の軌道があり、各軌道はスピンが逆向きの電子を2個収容できるため、\(2 \times \text{n}^{2} = 2\text{n}^{2}\)となります。
l = 0, 1, 2, 3 はそれぞれ何を表しますか? 順にs、p、d、fの各副殻に対応します。
1つの副殻にはmₗの値がいくつありますか? ちょうど\(2l+1\)個で、−lから+lまで1ずつ刻んだ整数値を取ります。