この計算ツールでできること
このツールは、母集団の比率を「許容できる誤差(マージン・オブ・エラー)」の範囲内で、指定した信頼水準で推定するために、何人を調査すればよいかを算出します。市場調査、世論調査、品質管理、学術研究のアンケートなど、幅広い場面で活用されています。計算の中身は純粋な統計学なので、国や地域を問わずどこでも使えます。
使い方
まず信頼水準(90%・95%・99%)を選びます。次に許容できる誤差(たとえば5%)を入力し、想定される比率を指定します。事前の見当がつかない場合は50%を使ってください。これは最も保守的な値で、最大かつ最も安全なサンプルサイズが得られます。母集団全体のサイズが分かっていれば任意で入力でき、その場合は有限母集団補正が適用され、母集団が小さいときに必要サンプル数が少なく抑えられます。
計算式の解説
基本となる式は $$n = \dfrac{z^2 \cdot p\,(1 - p)}{E^2}$$ です。ここで \(z\) は信頼水準に対応する標準正規分布の臨界値(90%なら1.645、95%なら1.96、99%なら2.576)、\(p\) は想定される比率を小数で表したもの、\(E\) は誤差の許容範囲を小数で表したものです。\(p(1 - p)\) は \(p = 0.5\) のときに最大になるため、50%を指定すると必要サンプルサイズが最大となります。有限母集団 \(N\) を入力した場合は、補正係数 $$n = \dfrac{n_0}{1 + \dfrac{n_0 - 1}{N}}$$ によって結果が小さく調整されます。
計算例
信頼水準95%(\(z = 1.96\))、誤差の許容範囲5%(\(E = 0.05\))、比率 \(p = 0.5\) を想定するとします。すると $$n = \frac{1.96^2 \times 0.5 \times 0.5}{0.05^2} = \frac{3.8416 \times 0.25}{0.0025} = \frac{0.9604}{0.0025} = 384.16$$ となり、切り上げて 385人の回答者が必要になります。
よくある質問
見当がつかない場合、比率はいくつにすればよいですか? 50%を使ってください。必要サンプル数が最大になり、目標の誤差の許容範囲を確実に満たせます。
なぜ切り上げるのですか? サンプルサイズは整数でなければならず、切り上げることで誤差が許容範囲を超えないようにするためです。
母集団サイズが影響するのはどんなときですか? 有限母集団補正が意味を持つのは、母集団が \(n_0\) に比べて小さいとき(たとえば数千人以下)に限られます。それ以外ではほとんど影響しません。