単振動(SHM)とは?
単振動(SHM:Simple Harmonic Motion)とは、復元力が変位に比例して働くあらゆる振動のことです。ばねにつないだおもりや、振れ角の小さい振り子などが代表例で、その位置は時間とともにコサイン波を描いて変化します。この計算ツールでは、振幅 \(A\)・周波数 \(f\)・位相 \(\varphi\)・時刻 \(t\) の4つを入力するだけで、任意の瞬間における変位・速度・加速度・角振動数・周期を一度に求められます。
使い方
振幅をメートル(m)、周波数をヘルツ(Hz)、位相角をラジアン(rad)、時刻を秒(s)で入力してください。ツールはまず \(\omega = 2\pi f\) を計算し、指定した瞬間における変位・速度・加速度の式を評価します。すべての結果はSI単位で表示されます。
公式の解説
基本となる式は
$$x(t) = A \cos\!\left( \omega t + \varphi \right)$$で、\(\omega = 2\pi f\) は角振動数(単位:rad/s)です。これを時間で1回微分すると速度 \(v(t) = -A\omega \sin\!\left( \omega t + \varphi \right)\)、もう一度微分すると加速度 \(a(t) = -A\omega^{2} \cos\!\left( \omega t + \varphi \right) = -\omega^{2} x\) が得られます。周期 \(T = \frac{1}{f}\) は、1回の振動が完了するまでにかかる時間です。
計算例
\(A = 0.5\ \text{m}\)、\(f = 2\ \text{Hz}\)、\(\varphi = 0\)、\(t = 0.1\ \text{s}\) の場合を考えてみましょう。まず \(\omega = 2\pi(2) \approx 12.566\ \text{rad/s}\) となり、コサインの中身は \(\omega t = 1.2566\ \text{rad}\) です。変位は \(x = 0.5 \cdot \cos(1.2566) \approx 0.1545\ \text{m}\)、速度は \(v = -0.5 \cdot 12.566 \cdot \sin(1.2566) \approx -5.975\ \text{m/s}\)、加速度は \(a = -0.5 \cdot 12.566^{2} \cdot \cos(1.2566) \approx -24.40\ \text{m/s}^{2}\) となります。周期は \(T = \frac{1}{2} = 0.5\ \text{s}\) です。
よくある質問(FAQ)
なぜ位相はラジアンで表すのですか? コサインの中身は「角度」なので、\(\varphi\) と \(\omega t\) は同じ単位でそろえる必要があります。物理ではラジアンが標準的に使われます。
周波数が0のときはどうなりますか? 周波数が0ということは振動が起きていないことを意味します。したがって \(\omega = 0\) となり、周期は定義できません(このツールでは0と表示されます)。
振り子の計算にも使えますか? はい。振れ角が小さい振り子は近似的に単振動とみなせます。その固有振動数を \(f\) に入力して計算してください。