細い棒の重心計算機でできること
この計算機は、長さ L のまっすぐで細い棒の重心を、x = 0 にある端から測って求めます。二つの場合に対応しています。一様な棒(密度が一定)では、重心はちょうど中点 L/2 に位置します。密度が線形に変化する棒(λ(x) = λ₀ + kx で表される)では、密度分布を積分して正確な釣り合いの点を求め、さらに棒の全質量、遠い端での密度、そして重心が棒に沿ってどこにあるか(L に対する分数と百分率)も表示します。
使い方
- 棒の種類を選びます。一様密度か線形に変化する密度です。
- 棒の長さ L を入力します。ラベルはメートル表示ですが、どの長さの単位でも使えます。答えは入力したのと同じ単位で出ます。
- 密度が変化する棒では、x = 0 の端での線密度 λ₀(単位 kg/m)と、密度勾配 k(単位 kg/m²)を入力します。長さに沿って軽くなる棒には負の k を使います。密度は棒全体で負にならないようにしてください。
- 「計算」を押します。主な結果は x = 0 の端から測った重心の位置 x̄ で、一様でない棒についてはあわせて全質量と位置の内訳も表示されます。
公式の説明
x 軸上で 0 から L まで置かれ、線質量密度 λ(x) をもつ細い棒では、重心は質量で重み付けした平均位置です。
$$\bar{x} = \frac{\int_0^L x\,\lambda(x)\,dx}{\int_0^L \lambda(x)\,dx}$$一様な棒。 λ が一定のとき、比の中で約分されて、おなじみの中点の結果が残ります。
$$\bar{x} = \frac{L}{2}$$線形に変化する密度。 λ(x) = λ₀ + kx のとき、分母(全質量 M)も分子(x = 0 まわりの質量の一次モーメント)も、どちらも閉じた形で積分できます。
$$M = \int_0^L (\lambda_0 + kx)\,dx = \lambda_0 L + \frac{kL^2}{2}$$ $$\int_0^L x\,(\lambda_0 + kx)\,dx = \frac{\lambda_0 L^2}{2} + \frac{kL^3}{3}$$一次モーメントを質量で割ると重心が得られます。
$$\bar{x} = \frac{\dfrac{\lambda_0 L^2}{2} + \dfrac{kL^3}{3} }{\lambda_0 L + \dfrac{kL^2}{2} } = \frac{L\,(3\lambda_0 + 2kL)}{3\,(2\lambda_0 + kL)}$$k > 0 のとき棒は x = L 側が重いので、x̄ は中点より先に来ます。k < 0 のときは x = 0 側に寄ります。k = 0 とすると、この式は当然ながら L/2 に戻ります。
計算例
長さ L = 2 m の棒を考えます。密度は一方の端の λ₀ = 2 kg/m から勾配 k = 3 kg/m² で増えるので、λ(x) = 2 + 3x となり、遠い端の密度は 2 + 3·2 = 8 kg/m です。
全質量: M = λ₀L + kL²/2 = 2·2 + 3·(2)²/2 = 4 + 6 = 10 kg。
一次モーメント: λ₀L²/2 + kL³/3 = 2·(2)²/2 + 3·(2)³/3 = 4 + 8 = 12 kg·m。
重心: x̄ = 12 / 10 = 1.2 m(軽い端から)。これは棒の 60% の位置で、1 m の中点より先にあり、遠い端が最も重い棒についてまさに予想どおりです。
よくある質問
一様な棒の重心が L/2 にあるのはなぜですか? 対称性によるものです。中点の片側で距離 d にある小さな質量要素は、反対側の同じ距離 d にある同一の要素と対になるため、重み付き平均への寄与が打ち消し合い、釣り合いの点はちょうど中央に来ます。
密度勾配 k は負にできますか? できます。負の k は x = 0 から x = L に向かって軽くなる棒を表し、重心を x = 0 の端へ引き寄せます。唯一の制約は物理的なもので、λ(x) = λ₀ + kx が棒全体で負にならないこと、すなわち λ₀ + kL ≥ 0 が必要です。
ここでの「細い棒」とは何を意味しますか? 標準的な一次元の理想化です。棒の断面は長さに比べて小さく、長さに沿って一様なので、質量はすべて一本の線に沿って分布しているとみなせます。その結果、重心の位置は棒の軸に沿った位置として求められます。