ドント方式とは?
ドント方式(ジェファーソン方式、または最大平均方式とも呼ばれます)は、各政党の得票数に比例して、一定数の議席を配分するための数学的な計算方法です。比例代表制を採用する選挙で世界的に用いられており、ベルギーやスペイン、多くの加盟国における欧州議会選挙のほか、日本でも参議院の比例代表選挙(1983年の選挙から導入)で使われています。計算アルゴリズムはどの国でも同じため、本計算機は特定の国の制度に限定されない汎用ツールとして利用できます。
この計算機の使い方
各政党の得票数を、カンマ区切りで入力してください(例:12000, 9000, 6000, 3000)。必要に応じて、同じ順番で政党名を入力できます。空欄の場合は「政党1」「政党2」のように自動で名前が割り当てられます。配分する議席の総数を設定し、計算を実行してください。結果の表には各政党の獲得議席数が表示され、合計行で配分可能な議席数とぴったり一致することを確認できます。
計算式の解説
得票数 \(V_i\) を持つ政党 \(i\) ごとに、\(V_i/1\)、\(V_i/2\)、\(V_i/3\) …… という商の列を計算します。
$$\text{quotient}_{i,s} = \frac{\text{Votes}_i}{s+1}, \qquad s = 0,1,2,\dots$$すべての政党のすべての商をまとめて並べ、その中で大きい順に上位 \(S\) 個が議席を獲得します。各政党は、上位 \(S\) 個の中に自分の商がいくつ含まれるかの数だけ議席を得ます。これは、議席を1つずつ順番に配分していく方法と同じです。各ステップでは、\(V_i/(s_i + 1)\) の値が最も大きい政党に議席が割り当てられます(\(s_i\) はその政党がすでに獲得した議席数)。同数になった場合は、総得票数の多い政党が優先され、それも同じなら政党番号の小さい方が優先されます。
$$\begin{gathered} \text{repeat } \text{Number of Seats} \text{ times:} \\[0.4em] \text{award next seat to } \arg\max_i \frac{\text{Votes}_i}{\text{seats}_i + 1} \end{gathered}$$
計算例
得票数を A=12000、B=9000、C=6000、D=3000 とし、議席数を4とします。第1議席はA(\(12000/1\))。第2議席はB(\(9000/1\))。第3議席は \(A/2=6000\) と \(C/1=6000\) で同数になりますが、総得票数の多いAが獲得します。第4議席はC(\(6000/1\))が獲得。最終的な配分はA=2、B=1、C=1、D=0で、合計4議席となります。
よくある質問
ドント方式は大政党と小政党のどちらに有利ですか?ドント方式は、サン=ラグ方式と比べて大政党に有利に働く傾向があります。これは、用いる除数が1、2、3……とゆるやかに増えていくためです。
議席数は必ず合計と一致しますか?はい。各ステップで1議席ずつ、合計ちょうど \(S\) 議席が配分されるため、合計は入力した議席数と常に一致します。
得票数がゼロの政党はどうなりますか?得票数がゼロの政党は商もすべてゼロになるため、通常は議席を獲得しません。ただし、得票数が正の政党の数よりも議席数が多い場合を除きます。