この計算ツールでできること
ガンマ分布グラフ計算ツールは、複数のx値からなる格子上でガンマ分布を評価し、各点で関連する3つの値を返します。すなわち、確率密度f(x)、下側累積確率P(x)、そして上側累積確率(生存関数)Q(x)です。ガンマ分布はx > 0で定義される連続分布で、信頼性工学、待ち行列モデル、降水量のモデリング、ベイズ統計などで幅広く使われています。本ツールはレート(率)によるパラメータ化ではなく、尺度によるパラメータ化(形状a、尺度b)を採用しています。
入力する項目
- 関数の選択 — 計算する曲線を選びます。確率密度f、下側累積P、上側累積Qのいずれかです。
- 形状パラメータa — 正の値が必要です。曲線の歪み(ゆがみ)とピークの形を決めます。
- 尺度パラメータb — 正の値が必要です。分布をx軸方向に伸縮させます(平均 = a·b)。
- xの初期値 — 格子の開始点です。
- xの増分(ステップ) — 連続するx値どうしの間隔です。
- 繰り返し回数(点数) — 生成する格子点の数です(最大10,000点)。
aまたはbが0以下の場合はごく小さな値に丸められ、ステップが0以下の場合は0.1が既定値となり、点数は1〜10,000の範囲に収められます。
計算式
確率密度関数は次のとおりです。
$$f(x, a, b) = \frac{x^{\,a-1}\,e^{-x/b}}{\Gamma(a)\cdot b^{\,a}}$$
下側累積\(P(x)\)は正則化不完全ガンマ関数\(P(a, x/b)\)であり、\(x/b < a+1\)のときは級数展開、それ以外のときは連分数展開で計算します。上側累積(生存関数)は\(Q(x) = 1 - P(x)\)です。ガンマ関数\(\Gamma(a)\)は、数値的な安定性のために対数形のランチョス近似を用いて求めています。
計算例
\(a = 2\)、\(b = 1\)、開始\(x = 0\)、ステップ \(= 1\)、点数4(\(x = 0, 1, 2, 3\))とします。\(x = 2\)における密度は$$f = \frac{2^{1}\cdot e^{-2}}{\Gamma(2)\cdot 1} = \frac{2\cdot 0.1353}{1} = 0.2707$$です。\(x = 2\)における下側累積は\(P(2, 2) \approx 0.5940\)なので、生存確率は\(Q(2) \approx 0.4060\)となります。各格子点でこれらの値が返され、滑らかな曲線としてそのまま描画できます。
よくある質問
尺度とレート、どちらを使いますか? 尺度パラメータbを使用します。レートλしか手元にない場合は、\(b = 1/\lambda\)と設定してください。
PとQの違いは何ですか? \(P(x)\)は変数がx以下になる確率(左からの累積)です。\(Q(x) = 1 - P(x)\)はxを超える確率で、生存関数とも呼ばれます。
なぜaとbは正でなければならないのですか? ガンマ分布は形状と尺度が正の場合にのみ定義されるためです。0以下の入力はエラーを避けるためにほぼ0の値に置き換えられますが、意味のある結果を得るには有効な正の数値を入力してください。