工程能力指数(Cp・Cpk)とは
CpとCpkは、統計的工程管理(SPC)や品質工学で中心となる指標です。製造工程が持つ本来のばらつき(出力の標準偏差6個分の幅)と、下限規格値(LSL)・上限規格値(USL)で定められた規格の幅とを比較します。これは特定の国の制度に依存しない、世界共通の統計手法です。
Cpは、工程の平均が規格幅のちょうど中央にあると仮定した場合の潜在的な能力を表します。一方Cpkは、工程平均が中央からどれだけ偏っているか(かたより)も加味した実際の能力を示します。
このツールの使い方
測定したデータをデータ欄に入力します。区切りはカンマ・スペース・タブ・改行のいずれでも構いません。下限規格値(LSL)と上限規格値(USL)は、データと同じ単位で入力してください。ツールが入力値を読み取り、平均・分散・標準偏差・3σ・6σを求めたうえで、CpとCpkを算出します。
計算式の解説
データ \(x_1\)〜\(x_n\) に対し、平均は \(\mu = \frac{\sum x_i}{n}\) で求めます。母分散は \(\frac{\sum (x_i - \mu)^2}{n}\)、標準偏差 \(\sigma\) はその平方根です。これらを用いて次のようになります。
$$ C_p = \frac{\text{USL} - \text{LSL}}{6\,\sigma} \qquad C_{pk} = \min\!\left( \frac{\text{USL} - \mu}{3\,\sigma},\; \frac{\mu - \text{LSL}}{3\,\sigma} \right) $$なお本ツールは母標準偏差(n で割る方式)を採用しており、この \(\sigma\) をそのまま能力指数の計算に用いています。
計算例
データ = 45, 46, 44, 47, 43, 48, 45, 46, 44, 47(n = 10)、LSL = 40、USL = 50 とします。合計は 455 なので \(\mu = 45.5\)。偏差の二乗和は 22.5 となり、分散 = 2.25、\(\sigma = 1.5\) です。よって \(3\sigma = 4.5\)、\(6\sigma = 9.0\)。
$$ C_p = \frac{10}{9} \approx 1.1111 $$$$ C_{pk} = \min\!\left[ \frac{50 - 45.5}{4.5},\; \frac{45.5 - 40}{4.5} \right] = \min[1.0,\; 1.2222] = 1.0 $$よくある質問(FAQ)
Cpkはどれくらいあれば良いのですか? 一般的な目標値は 1.33(\(\pm 4\sigma\) に相当)です。1.0 を下回る場合、その工程は規格を安定して満たせないことを意味します。
CpとCpkはなぜ違う値になるのですか? Cpは中心からのかたよりを考慮しませんが、Cpkは工程平均が規格中央からずれるほど小さくなります。そのため Cpk は常に Cp 以下になります。
すべての値が同じだったらどうなりますか? その場合は \(\sigma = 0\) となり、ばらつきがゼロのため能力指数は数学的に無限大になります。本ツールではゼロ除算を防ぐため、結果として 0 を返します。