二次不等式とは
二次不等式とは、\(\text{a}x^2+\text{b}x+\text{c}>0\) のように、二次式と 0 の大小を比べる不等式のことです。その解は、不等式を成り立たせる実数 x の値すべての集合になります。二次関数のグラフは放物線になるため、解の形は必ず次のいずれかにまとまります。すなわち、外側に伸びる2つの範囲・1つの区間・すべての実数・1点だけ・解なし、の5パターンです。これは純粋な数学なので、どの国でも同じように成り立ちます。
この計算機の使い方
まず \(\text{a}x^2+\text{b}x+\text{c}\) に対して使いたい不等号を選び、続けて係数 a・b・c を入力します。a は 0 以外でなければなりません。a=0 のときは式が一次式になってしまうので、その場合は一次不等式の計算機をご利用ください。表示する有効桁数を選べば、解の範囲・判別式・2つの解・グラフを描くための放物線の頂点をまとめて読み取れます。
解き方の考え方
はじめに判別式 \(D=\text{b}^2-4\,\text{a}\,\text{c}\) を計算します。D>0 なら異なる2つの解 lo と hi をもち、D=0 なら重解(1つの解)をもち、D<0 なら実数の解はありません。次に放物線の向きを確認します。a>0 のとき下に凸(解と解の間で負、外側で正)、a<0 のとき上に凸(符号が逆転)です。選んだ不等号をこれらの領域に当てはめれば解が決まります。「より大きい」系なら解の外側、「より小さい」系なら解の間が答えとなり、≧・≦ のような等号つきの不等号のときだけ端の値も含めます。次の公式が成り立ちます。
$$x = \frac{-\text{b} \pm \sqrt{\text{b}^2 - 4\,\text{a}\,\text{c}}}{2\,\text{a}}$$$$\text{a}x^2 + \text{b}x + \text{c} > 0 \;\Rightarrow\; x < \alpha \;\text{ or }\; x > \beta$$
計算例
\(x^2+x-2>0\) を解いてみましょう。ここでは a=1、b=1、c=−2 です。\(D=1-4(1)(-2)=9\) なので \(\sqrt{D}=3\)。解は \((-1-3)/2=-2\) と \((-1+3)/2=1\) で、lo=−2、hi=1 となります。a>0 で不等号が「>」なので、式は解の外側で正になり、答えは x<−2 または x>1 です。頂点は x=−0.5、y=−2.25 にあります。
よくある質問
D<0 のときはどうなりますか? 放物線が x 軸とまったく交わりません。下に凸の放物線では式が常に正なので、「>」「≧」のときは解はすべての実数、「<」「≦」のときは解なしになります。上に凸の場合はその逆です。
重解のとき、なぜ解が1点だけになるのですか? D=0 のとき、放物線は \(r=-\text{b}/(2\text{a})\) の1点で x 軸に接します。接している側に合う等号つきの不等号(例えば a>0 のときの「≦」)だけがそこで成り立つため、解は x=r となります。
a を 0 にできますか? できません。a=0 だと式が一次式になり、解の公式で 0 による割り算が起きてしまいます。このとき計算機は一次不等式の計算機を使うよう案内します。