RREF計算機とは?
この計算機は、最大6行6列までの任意の行列を、ガウス・ジョルダン消去法を使って行簡約階段形(RREF:Reduced Row Echelon Form)へと変換します。RREFは行列の一意に定まる標準形で、連立一次方程式を解いたり、階数(ランク)を求めたり、ピボット変数と自由変数を見分けたり、一次独立性を判定したりするのに役立ちます。また、本ツールはRREFにおける非ゼロ行(ピボット行)の数に等しい階数も同時に表示します。
使い方
まず行数と列数を設定し、行列の成分を1行につき1列ずつ入力します。数値はスペースまたはカンマで区切ってください。拡大係数行列 \([A \mid b]\) の場合は、定数項の列を最後の列としてそのまま含めるだけで構いません。空欄や未入力の成分はゼロとして扱われます。「計算」をクリックすると、完全に簡約された行列とその階数が表示されます。
計算方法の解説
ガウス・ジョルダン消去法では、列を左から右へ順番に処理していきます。各ピボット位置について、まず非ゼロの成分を持つ行を見つけて所定の位置に入れ替え、その行をスケーリングしてピボットを1にします。次に、ピボット行の定数倍を他のすべての行から引き、ピボット列の残りの成分をすべて0にします。行列がRREFであるとは、各行の先頭成分(リーディング成分)が1であり、その列内で唯一の非ゼロ成分であり、かつ一つ上の行の先頭成分よりも右側に位置している状態を指します。
$$\text{RREF}\left( A_{\,m \times n} \right) \;\xrightarrow{\text{Gauss-Jordan}}\; R$$ $$\begin{gathered} \text{RREF}\left( A_{\,m \times n} \right) \;\xrightarrow{\text{Gauss-Jordan}}\; R \\[1.5em] \text{where}\quad \left\{ \begin{aligned} R_{r,\,j} &\to \frac{R_{r,\,j}}{R_{r,\,\text{lead}}} \quad (\text{normalize pivot to }1) \\ R_{k,\,j} &\to R_{k,\,j} - R_{k,\,\text{lead}}\, R_{r,\,j} \quad (k \neq r) \\ m &= \text{Rows}, \quad n = \text{Columns} \end{aligned} \right. \end{gathered}$$
計算例
行列 \(\begin{bmatrix} 1 & 2 & 3 \\ 4 & 5 & 6 \end{bmatrix}\) を考えます。第1行の4倍を第2行から引くと \(\begin{bmatrix} 1 & 2 & 3 \\ 0 & -3 & -6 \end{bmatrix}\) になります。第2行を \(-\tfrac{1}{3}\) 倍すると \(\begin{bmatrix} 1 & 2 & 3 \\ 0 & 1 & 2 \end{bmatrix}\) となります。さらに第2行の2倍を第1行から引くと \(\begin{bmatrix} 1 & 0 & -1 \\ 0 & 1 & 2 \end{bmatrix}\) になります。これがRREFであり、階数は2です。
よくある質問(FAQ)
REFとRREFの違いは何ですか? 行階段形(REF)は各ピボットの下側がゼロであることだけを要求します。一方RREFは、それに加えて先頭成分が1であること、各ピボットの上側もゼロであることを要求するため、形が一意に定まります。
階数(ランク)はどうやって求めますか? 階数は簡約後の非ゼロ行の数で、結果の上部に表示されます。
連立方程式を解くこともできますか? はい。拡大係数行列 \([A \mid b]\) を入力してください。RREFから解が直接得られるほか、その連立方程式が解を持たない(不能)か、自由変数を含むかも分かります。