この計算ツールでできること
このツールは、離散型の確率変数について、その確率分布から分散と標準偏差を計算します。起こりうる各結果(\(x_i\))と、その結果が起こる確率(\(p_i\))を入力すると、分散\(\text{Var}(X)\)、平均\(\mu\)、\(X^2\)の期待値、そして標準偏差\(\sigma\)を返します。分散とは、結果が平均からどれだけばらついているかを表す指標です。分散が小さいほど結果は平均の近くに集まり、分散が大きいほど結果は広く散らばっていることを意味します。
使い方
最初の入力欄に、結果をカンマ区切りで入力します(例:1, 2, 3)。次の入力欄には、それぞれに対応する確率を同じ順番で入力します(例:0.2, 0.5, 0.3)。確率の合計は1になる必要があります。本ツールは\(\sum p_i\)を表示するので、合計が1かどうかを確認できます。「計算」をクリックすると、分散と関連する統計量が表示されます。
公式の解説
分散の計算には、扱いやすい次の計算式を使います。
$$\text{Var}(X) = \sum p_i x_i^{2} - \left(\sum p_i x_i\right)^{2}$$
ここで \(\sum p_i x_i\) は平均 \(\mu = E[X]\)、\(\sum p_i x_i^{2}\) は \(E[X^2]\) を表します。\(E[X^2]\) から平均の2乗を引くと分散が得られます。これは定義式 \(\text{Var}(X) = \sum p_i (x_i - \mu)^{2}\) と数学的にまったく同じ結果になりますが、一度の計算で求められるため計算がより簡単です。標準偏差は \(\sigma = \sqrt{\text{Var}(X)}\) で求めます。
計算例
Xが値1, 2, 3をそれぞれ確率0.2, 0.5, 0.3でとる場合を考えます。平均は $$\mu = 1(0.2) + 2(0.5) + 3(0.3) = 0.2 + 1.0 + 0.9 = 2.1$$ です。$$E[X^2] = 1(0.2) + 4(0.5) + 9(0.3) = 0.2 + 2.0 + 2.7 = 4.9$$ となります。よって $$\text{Var}(X) = 4.9 - 2.1^{2} = 4.9 - 4.41 = 0.49,$$ そして \(\sigma = \sqrt{0.49} = 0.7\) です。
よくある質問
確率の合計は必ず1にする必要がありますか? はい、正しい確率分布であるためには1になる必要があります。本ツールは\(\sum p_i\)を表示するので確認できます。合計が1でない場合、結果は不正確になります。
分散と標準偏差の違いは何ですか? 分散はもとの単位を2乗した単位で表されます。標準偏差はその平方根で、Xと同じ単位で表されるため、ばらつきの大きさを直感的に理解しやすくなります。
分散がマイナスになることはありますか? ありません。分散は数学的に常に0以上です。もしマイナスの結果が出た場合は、確率の入力ミスが原因です。