ベクトル成分計算ツールとは?
このツールは、極形式(大きさと方向角)で表された2次元ベクトルを、直交座標系のx成分とy成分に分解します。力・速度・変位などを互いに垂直な軸方向に分解したい場面で活躍し、物理学、工学、航法、コンピューターグラフィックスなど幅広い分野で利用されています。
使い方
まずベクトルの大きさ(長さ \(r\))と方向角(\(\theta\))を入力します。角度の単位を「度」か「ラジアン」のどちらかに切り替えると、x成分とy成分が表示されます。角度は数学の標準的な慣習にならい、x軸の正の向きから反時計回りに測ります。
計算式の解説
長さ \(r\)、角度 \(\theta\) のベクトルを各軸に投影すると、次のようになります。
$$V_x = r \cos\!\left(\theta\right), \quad V_y = r \sin\!\left(\theta\right)$$コサインは長さのうち水平軸に沿う割合を、サインは垂直軸に沿う割合を表します。この2つの成分を直角に組み合わせると元のベクトルに戻り、ピタゴラスの定理 \(\sqrt{x^2 + y^2} = r\) が成り立つことが確認できます。
計算例
たとえば、大きさ \(r = 10\ \text{N}\)、角度 \(\theta = 30°\) の力を考えます。すると
$$x = 10\cos(30°) = 10 \cdot 0.86603 \approx 8.6603\ \text{N}$$$$y = 10\sin(30°) = 10 \cdot 0.5 = 5\ \text{N}$$となります。したがって、この力ベクトルはおよそ \((8.66,\ 5.00)\) と表せます。
よくある質問
角度はどの向きから測るのですか? x軸の正の向きから反時計回りに測ります(数学の標準的な慣習)。
ラジアンは使えますか? はい。角度の単位を「ラジアン」に切り替えてください。たとえば \(\theta = \pi/2 \approx 1.5708\) のとき、\(x = 0\)、\(y = r\) となります。
角度がマイナスや360°を超える場合は? 三角関数はあらゆる角度に対応するため、負の角度や大きな角度も問題なく計算でき、円を一周して自然に処理されます。