余弦定理とは?
余弦定理は、三角形の3辺の長さと、ある1つの角の余弦(コサイン)との関係を表す公式です。これは三平方の定理(ピタゴラスの定理)を直角三角形だけでなく、あらゆる三角形へと一般化したものといえます。「3辺がすべてわかっている場合(SSS)」や「2辺とその間の角がわかっている場合(SAS)」に三角形を解くための、最も基本的かつ強力なツールです。角A・B・Cにそれぞれ対する辺をa・b・cとすると、$$a^2 = b^2 + c^2 - 2bc\cos A$$ という関係が成り立ち、これを変形すれば3辺から任意の角度を求めることができます。
この計算ツールの使い方
まず「計算する対象」を選びます。角度モード(角A・角B・角C)では、3辺a・b・cの長さをそのまま入力するだけ。指定した角を求めたうえで残りの2つの角も計算し、三角形のすべての情報を表示します。辺モード(辺a・辺b・辺c)では、わかっている2辺とその間の角を入力すると、SASの式を使って残りの辺を求めます。あわせて、角度の単位(度またはラジアン)、任意で長さの単位ラベル、そして丸めに使う有効数字の桁数も指定できます。
公式の解説
3辺から角度を求めるには、余弦定理を次のように変形します。$$A = \arccos\!\left(\frac{b^2 + c^2 - a^2}{2bc}\right)$$一方、2辺とその間の角から辺を求めるには $$a = \sqrt{b^2 + c^2 - 2bc\cos A}$$ を使います。すべての辺がわかると、このツールはさらに三角形の各種特性も計算します。周長 \(P = a + b + c\)、半周長 \(s = P/2\)、ヘロンの公式による面積 \(K = \sqrt{s(s-a)(s-b)(s-c)}\)、内接円半径 \(r = K/s\)、外接円半径 \(R = abc/(4K)\) です。
計算例
3-4-5の三角形で考えてみましょう。$$A = \arccos\!\left(\frac{16+25-9}{40}\right) = \arccos(0.8) = 36.8699°$$ $$B = \arccos\!\left(\frac{9+25-16}{30}\right) = \arccos(0.6) = 53.1301°$$ そして \(C = \arccos(0) = 90°\) となります。これらを合計すると180°になり、確かに直角三角形であることが確認できます。周長は12、半周長は6、面積は6、内接円半径は1、外接円半径は2.5です。
よくある質問
入力した3辺で三角形ができない場合は? 各辺は、他の2辺の和より短くなければなりません(三角不等式)。これを満たさない場合、実際の三角形は存在せず、計算ツールはエラーを表示します。
正弦定理ではなく余弦定理を使うべきなのはどんなとき? SSS(3辺)やSAS(2辺とその間の角)の場合は余弦定理を使います。一方、2つの角と1辺(AAS/ASA)や、2辺とその間にない角がわかっている場合は、正弦定理の方が適しています。
長さの単位を変えると角度も変わりますか? いいえ、変わりません。角度は辺の比のみで決まるため、図形は拡大・縮小しても形が変わりません(スケール不変)。長さの単位は、あくまで表示用のラベルにすぎません。