この計算ツールでできること
逆カイ二乗分布のパーセント点計算ツールは、累積確率と自由度を指定したときに、カイ二乗分布の分位点 \(x\) を求めるものです。言い換えれば、累積分布関数(CDF)の逆関数を解き、仮説検定・信頼区間・適合度検定などで用いられる臨界値を返します。これは普遍的な純粋数学であり、どの国・地域でもまったく同じ結果が得られます。
使い方
まず累積確率の方式を選びます。確率 \(P\) が \(P(X \le x)\)(左側の面積)を表す場合は下側を、確率 \(Q\) が \(P(X > x)\)(右側の面積。臨界値ではこちらが一般的)を表す場合は上側を選んでください。次に 0 から 1 の間の確率を入力し、続いて自由度 \(\nu\)(正の値)を入力します。これでパーセント点 \(x\) が算出されます。
計算式
自由度 \(\nu\) のカイ二乗分布の CDF は \(F(x;\ \nu) = P\!\left(\tfrac{\nu}{2}, \tfrac{x}{2}\right)\) で表されます。ここで \(P\) は正則化された下側不完全ガンマ関数です。下側の場合は次を解きます。
$$x = F^{-1}\!\left(\text{P};\ \nu\right) \quad\text{such that}\quad P\!\left(\tfrac{\nu}{2},\tfrac{x}{2}\right) = \text{P}$$上側の場合は \(p_{\text{eff}} = 1 - Q\) とおいて次を解きます。
$$x = F^{-1}\!\left(1 - \text{Q};\ \nu\right) \quad\text{such that}\quad P\!\left(\tfrac{\nu}{2},\tfrac{x}{2}\right) = 1 - \text{Q}$$この方程式は \(g(x) = F(x) - p_{\text{eff}}\) に対する安定した区間二分法(ブラケット法)を用いて数値的に逆解きします。
計算例
上側、\(Q = 0.05\)、\(\nu = 10\) の場合を考えます。このとき \(p_{\text{eff}} = 1 - 0.05 = 0.95\) なので、\(F(x;\ 10) = 0.95\)、すなわち \(\text{regularizedGammaP}(5, x/2) = 0.95\) を解きます。その解は \(x \approx 18.307\) となり、これは自由度 10・上側 5% 水準でよく知られたカイ二乗の臨界値です。
よくある質問
ここでの自由度とは何ですか? カイ二乗分布の形状パラメータ \(\nu\) のことです。これに対応するガンマ分布の形状パラメータは \(\nu/2\)、尺度パラメータは 2 です。
下側と上側の違いは? 下側は \(x\) より左側の面積、上側は \(x\) より右側の面積を用います。臨界値の数表は通常、上側確率で表記されています。
x が 0 や非常に大きな値になるのはなぜ? 実効的な下側確率が 0 に近づくと \(x\) は 0 に近づき、1 に近づくと \(x\) は限りなく大きくなります。