NPV・IRR計算ツールとは?
このツールは、投資やプロジェクトの収益性を評価するためのものです。正味現在価値(NPV)は、将来発生するすべてのキャッシュフローを、設定した割引率を使って現在の価値に割り戻し、そこから初期投資額を差し引いて求めます。一方内部収益率(IRR)とは、NPVがちょうどゼロになる割引率のこと。いわばプロジェクトの「採算ライン」となる年利回りを示します。
使い方
まず初期投資額(0年目の支出)を入力し、続いて1年目以降の各年のキャッシュインフロー(収入)をカンマ区切りで入力します。さらに割引率を指定すると、NPVが計算されます。NPVがプラスであれば、そのプロジェクトは価値を生み出すことを意味します。また、IRRが目標利回り(ハードルレート)を上回っていれば、投資する価値があると判断できます。
計算式の解説
NPVは、各年のキャッシュフローを「(1 + r) の(年数)乗」で割った値を合計して求めます。0年目は初期投資額をマイナスとして扱います。IRRには代数的に解ける閉じた式が存在しないため、本ツールでは二分法(bisection法)を用いて、NPVがゼロになる割引率を反復計算で求めています。
$$\text{NPV} = -\,\text{Initial} + \sum_{t=1}^{n} \frac{\text{CF}_t}{\left(1 + \dfrac{\text{Rate}}{100}\right)^{t}}$$$$0 = -\,\text{Initial} + \sum_{t=1}^{n} \frac{\text{CF}_t}{\left(1 + \text{IRR}\right)^{t}}$$
計算例
初期投資額 = 10,000、キャッシュフロー = 3,000、4,200、6,800、割引率 = 10% の場合。
$$\text{NPV} = -10{,}000 + \frac{3{,}000}{1.1} + \frac{4{,}200}{1.1^2} + \frac{6{,}800}{1.1^3} = -10{,}000 + 2{,}727.27 + 3{,}471.07 + 5{,}109.69 \approx 1{,}308.04$$ となります。IRRを求めると約 15.2% となり、割引率の10%を十分に上回っているため、このプロジェクトは財務的に魅力的だと判断できます。
よくある質問(FAQ)
NPVがマイナスになるのはどういう意味ですか? プロジェクトのリターンが設定した割引率を下回っていることを意味します。つまり、その要求利回りの基準では価値を損なっている状態です。
IRRが判断を誤らせることがあるのはなぜですか? プラスとマイナスのキャッシュフローが交互に発生するプロジェクトでは、IRRが複数存在する場合があります。また、IRRは投資規模を考慮しないため、必ずNPVも併せて確認することが大切です。
割引率にはどんな値を使えばよいですか? 一般的には、加重平均資本コスト(WACC)や、自身が求める目標利回り(要求収益率)を用います。