正味現在価値(NPV)とは
正味現在価値(NPV:Net Present Value)とは、将来受け取るキャッシュフローを「今の価値」に換算するといくらになるかを示す指標です。各金額を要求利回り(割引率)で時点0まで割り戻して合計します。NPVがプラスなら、その投資は価値を生み出すと見込まれ、マイナスなら設定した割引率のもとで価値を損なうことを意味します。本ツールは毎期金額が異なる不規則キャッシュフローに加え、期中複利、期末・期首いずれのタイミングにも対応しています。
使い方
まず1期あたりの割引率をパーセントで入力します(例:4%なら「4」)。次に1期あたりの複利回数を設定します(1なら1期に1回複利)。キャッシュフローが各期の期末(通常の年金/普通年金)に発生するか、期首(期首払い年金)に発生するかを選びます。続いて時点0の支出額(通常はマイナス)を入力。あとは、同じ金額が続くグループごとに1行ずつ追加します。各行で「期間数(Periods)」と、その連続する各期に繰り返し発生する「キャッシュフロー(Cash Flows)」の金額を指定します。各行は期ごとの一覧へ展開されるため、たとえば50,000を5期と入力すると、第1期〜第5期に50,000が割り当てられます。
計算式の解説
1期あたりの利率を\(r\)(小数)、複利の分割回数を\(m\)とすると、第\(t\)期(期末)の割引係数は
$$\frac{1}{\left(1 + \frac{r}{m}\right)^{m \cdot t}}$$になります。各期のキャッシュフローにこの係数を掛けて合計し、割り引かない時点0の金額を加えればNPVが求まります。
$$\text{NPV} = CF_0 + \sum_{t=1}^{N} \frac{CF_t}{\left(1 + \frac{r}{m}\right)^{m \cdot t}}$$\(r = 0\) の場合はすべての係数が1となり、NPVは単純に全キャッシュフローの合計です。期首タイミングを選んだ場合は、指数が \(m \cdot (t-1)\) になります。
計算例
割引率4%、\(m = 1\)、期末タイミングで計算してみましょう。時点0 \(= -200{,}000\)。第1期〜第5期は各50,000、第6期〜第10期は各45,000とします。各キャッシュフローを \(1.04^t\) で割ります。第1期は \(50{,}000 / 1.04 = 48{,}076.92\)、第6期は \(45{,}000 / 1.04^6 = 35{,}564.15\) です。10期分すべての現在価値を合計し、そこに \(-200{,}000\) を加えると、NPVは10期間でおよそ $187,249.42 となります。
よくある質問(FAQ)
ExcelのNPV関数と何が違うのですか? ExcelのNPV()関数は、最初の引数を第1期として割り引きます。本ツールでは時点0の行は割り引かれず(NPVの外側に足し込むイメージです)、さらに同額が続く期間を期間数でまとめて入力できる点が異なります。
どの割引率を使えばよいですか? 1期あたりの要求利回りや資本コストを使います。期間が年単位なら、年率を入力してください。
キャッシュフローはマイナスでもよいですか? はい。初期投資やその後の設備投資などの支出には、マイナスの値を入力してください。