インパーマネントロスとは?
インパーマネントロス(変動損失)とは、2種類の資産を50/50の自動マーケットメイカー(AMM)流動性プールに預けた場合の価値と、同じ資産をそのままウォレットで保有していた場合の価値との差を指します。2つのトークンの相対価格が変動すると、AMMがポジションを自動でリバランスし、値下がりした資産を多く、値上がりした資産を少なく保有する状態になります。このとき、単に保有し続けた(HODLした)場合との差額がインパーマネントロスです。損失が「確定(permanent)」するのは、価格が乖離したまま資金を引き出したときだけです。本ツールはUniswap、SushiSwap、PancakeSwapなど、コンスタントプロダクト型のAMM全般に適用できる汎用的なものです。
計算ツールの使い方
価格比率 \(r\) を入力してください。これは、ペアのもう一方のトークンを基準として、一方の資産の新しい価格を以前の価格で割った値です。あるトークンがもう一方に対して2倍になった場合は \(2\)、半分になった場合は \(0.5\) と入力します。預け入れ時のポジション価値を入力すれば、ドル建ての損失額も試算できます(任意)。
計算式の解説
標準的な50/50コンスタントプロダクト型プールにおけるインパーマネントロスは次の式で表されます。
$$\text{IL} = \frac{2\sqrt{r}}{1 + r} - 1$$ここで \(r\) = 価格比率(新しい価格 ÷ 以前の価格)です。結果は必ず0または負の値になります。ドル建ての損失額は \(L = |\text{IL}| \times V\) で、\(V\) = 預け入れ時のポジション価値です。
計算例
あるトークンの価格が2倍になり \(r = 2\)、ポジションが$1,000だったとします。
$$\text{IL} = \frac{2\sqrt{2}}{1 + 2} - 1 = \frac{2 \times 1.41421}{3} - 1 = 0.94281 - 1 = -0.05719$$これは約 \(-5.72\%\) にあたり、ドル建ての損失額は次のようになります。
$$L = 0.05719 \times 1000 = \$57.19$$よくある質問
インパーマネントロスに手数料は含まれますか? いいえ。プールで得られる取引手数料や報酬は、損失を相殺したり上回ったりすることがありますが、本ツールが示すのは価格乖離による損失分のみです。
損失がゼロになるのはどんなとき? \(r = 1\) のとき、つまり預け入れ時から相対価格が変わっていないときです。
損失は上下で対称ですか? はい。比率が \(2\) のときと \(0.5\) のときは、同じ損失率になります。これは、計算式が価格の乖離方向ではなく、どれだけ乖離したかに依存するためです。